2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390379
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡 正朗 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70144946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 徳男 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (80332807)
浜本 義彦 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90198820)
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Keywords | 肝癌 / メチル化 / セルフリーDNA |
Research Abstract |
高分化型肝癌30サンプル、中・低分化型肝癌30サンプルとHCV感染肝40サンプルの計100サンプルで53遺伝子の発現解析を行い、我々独自のアルゴリズム(Fisher criterion; Cancer Res 2002, Lancet 2003)を用いて、ランキングを行い高分化型肝癌と非癌部肝臓との識別に有用な遺伝子5個程度までに絞り込みを行った。 今回、HCV陽性の肝癌において、血清中のGCP領域におけるメチル化のある遺伝子により予後予測ができるかについて検討した。定量的methylation-specific PCRにより7つの遺伝子(APC,RASSF1A,CCND2,CFTR,BASP1,SPINT2,and SRD5A2)のメチルレベルを測定し、77名の肝癌患者と対応するコントロール群(HCV陽性の肝癌のない患者)を比較した。4種類の遺伝子(RASSF1A、CFTR、BASP1、SPINT2)のメチル化レベルはコントロール群に比較して肝癌群で優位に高かった。血清中のRASSF1A,SPINT2,CCND2,BASP1遺伝子のメチル化の増大は肝癌治癒切除後の1年以内の再発率と関連していた。血清中でRASSF1A,SPINT2,CCND2,BASP1の全てのメチル化が認められた症例の47%が1年以内に再発し、予後も不良であった。多変量解析にて、血清中メチル化遺伝子の存在は無再発生存および生存率を低下させる独立した危険因子であった。 以上から、HCV陽性の肝癌において、血清中のメチル化遺伝子(RASSF1A,SPINT2,CCND2,BASP1)を測定することは、再発並びに予後予測に有用であることが示された。
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