2011 Fiscal Year Annual Research Report
レチノイン酸ミセルを用いたCED法による膠芽腫新規治療法の開発
Project/Area Number |
21390401
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
隈部 俊宏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10250747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 順彦 東北大学, 病院, 講師 (90302140)
齋藤 竜太 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10400243)
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Keywords | レチノイン酸 / グリオーマ / Convection-enhanced delivery / テモゾロミド / ミセル化抗癌剤 / 薬物送達 |
Research Abstract |
レチノイン酸Am80が脳腫瘍培養細胞U87MGにおいてテモゾロミドと相乗的に作用し抗腫瘍効果を高めること、その機序がアポトーシス誘導にあること、また、この薬剤の併用効果はin vivoでも証明されることを昨年度報告した(Yokosawa M,et al.Tohoku J Exp Med. 2010;221 (4): 257-64.)。これを受けて本年度は、まずAm80とテモゾロミド併用による相乗的抗腫瘍効果の普遍性の確認を目指して研究を進めた。ヒトグリオーマ細胞U251MG,T98,ラットグリオーマ細胞9L,F98,マウスグリオーマ細胞GL261を用いて検討し、いずれの細胞でもAm80の抗腫瘍効果とテモゾロミドとの併用効果を確認した。この研究の中で、ラット脳内に薬剤を投与した際の局所変化を観察したことから、引き続く研究として薬剤をCED投与した後の脳内局所変化について詳しく検討。とくに薬剤投与後の血液脳関門の状態の研究を進め,主に化学療法剤を使用する際に血液脳関門が一過性に破綻することを見出し、報告した。同時並行で当科にて進行している抗癌剤を用いたCED法の臨床研究で、投薬システムの開発を行い、臨床例に対する投薬の方法論を確立した。この方法で再発悪性神経膠腫症例に対する有効例を示すことができた。これら一連の研究でAm80ミセルのCED投与という新規治療法に向けた基礎を固めることが出来た。
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Research Products
(10 results)