2011 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍に対する血管新生抑制療法の展開:新規治療法と抵抗性の克服
Project/Area Number |
21390403
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高野 晋吾 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50292553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大根田 修 筑波大学, 医学医療系, 教授 (30311872)
依馬 正次 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60359578)
石川 栄一 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30510169)
久保田 義顕 慶應義塾大学, 総合医科学研究センター, 特任講師 (50348687)
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Keywords | 神経膠腫 / 血管新生 / 腫瘍内皮細胞 / ケモカイン / マイクロアレイ / siRNA / Notchシグナル / 光線力学療法 |
Research Abstract |
脳腫瘍に対する血管新生抑制療法は抵抗性の出現により、効果に限界がみられており、次世代の腫瘍血管内皮細胞を標的とした治療を提案し検証することを目的とした。. 膠芽腫内皮細胞の遺伝子・機能解析から判明した膠芽腫内皮細胞を標的とした新規治療 1.前年度までの研究で膠芽腫内皮細胞の標的としてjagged-1,PLXDC1を、VEGFRノックアウトマウスで高発現するVEGF以外の標的としてPLVAP,GPCR116を同定した。このうち、NOTCHシグナルに関係するjagged-1に注目し、ヒト脳腫瘍組織での局在を免疫組織化学で確かめた。jagged1は腫瘍辺縁部のglomeruloid状でない小血管内皮細胞に局在した。Jagged1に対するsiRNAを作成し、HUVEC(正常血管内皮細胞)に対して機能をノックダウンすると、HUVECの管腔形成能、遊走能が抑制され、jagged1は膠芽腫内皮細胞の良い標的であることが明らかにされた。 2.膠芽腫血管新生を標的とした光線力学療法(PDT)の準備を行った。腫瘍血管に特異的に発現するtissue factorを標的としたfVII-conjugated SnCe6を乳癌に対するPDTで用いているDr.Hu(Yale University、Br J Cancer2011)との膠芽腫モデルでの共同研究を開始した。U87グリオーマ細胞を脳に移植するマウスクラニアルウィンドウモデルで635nmのレーザーを照射し、血管新生抑制効果を検討中である。さらに膠芽腫血管への特異性を持たせたtarget PDT(t-PDT)を行なうために、膠芽腫内皮細胞の検索から判明したjagged-1をverteporfinに接合し、in vitroおよびin vivoでグリオーマに対するtarget PDTの効果を検証するための準備を行った。
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Research Products
(18 results)