2011 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞への高効率量子ドット導入法と間葉系細胞・組織の分化過程に関する研究
Project/Area Number |
21390429
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
植村 寿公 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (60176641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ワダワ レヌー 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究グループ長 (30371090)
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Keywords | 骨・軟骨代謝学 / 量子ドット / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた骨組織再生、脂肪組織再生に関する研究 脂肪組織由来の幹細胞は、骨再生、乳房再建などのための脂肪組織再生に利用され得る重要な細胞ソースである。以上の期待される応用例をかんがみ、Q-dot導入脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた骨再生、脂肪再生モデルの検討を行った。ラット(Fisher rat(F344/Jc1)、8週齢、雄)より脂肪細胞を採取し、DMEM with 10% FBS中で初期培養、継代後は骨分化誘導培地中{デキサメタゾン、アスコルビン酸、β-グリセロフォスフェート}、脂肪細胞誘導培地中で培養を行った。骨分化誘導はALP活性、アリザリンレッド染色などで確認し、Q-dot導入効率は80%以上で、Q-dot導入による影響は無視できた。脂肪細胞への分化は良好で、オイルレッド0染色などにより確認した。Q-dot導入率は80%を超えていた。また、分化培地にEGM-2-MVを用いることにより血管内皮細胞への分化誘導をvWFを用いた免疫蛍光染色により確認した。我々の過去の研究から、脂肪組織由来間葉系幹細胞はインビトロで骨分化させてもインビボに戻すと脱分化しやすいことが分かっている。つまり、分化誘導因子を除くと分化状態が維持されにくく、分化は脂肪へと向かう傾向がある。そこで、脂肪幹細胞から骨細胞へ分化させたのち、内皮細胞との共存培養を行うことによる効果を検討したところ、内皮細胞との共存培養が骨分化をより長く維持する傾向を持つことが分かった。
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