2009 Fiscal Year Annual Research Report
カルシトニン遺伝子関連ペプチドファミリーによる痛みの機序解明
Project/Area Number |
21390432
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
川真田 樹人 Shinshu University, 医学部, 教授 (90315523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新藤 隆行 信州大学, 医学系研究科, 教授 (90345215)
田中 聡 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (60293510)
成松 英智 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (70295343)
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Keywords | カルシトニン遺伝子関連ペプチド / アドレノメデュリン / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
カルシトニン遺伝子関連ペプチド(αCGRP)ノックアウト(KO)マウスを作製し、炎症性疼痛モデル(カラゲナン、フォルマリンテスト)と術後痛モデル(足底切開)での疼痛行動を検討した。炎症性疼痛モデルではwildマウスに対しαCGRPKOマウスは自発性および機械刺激に対する逃避反応が強く、これらのモデルではαCGRPが疼痛発現に関与していることが示唆された。しかし術後痛モデルではαCGRPKOマウスとwildマウスに疼痛行動には差がないことが示された。これらのことから、カラゲニンやフォルマリンによる炎症性疼痛モデルでは、CGRPの末梢/中枢への放出と中枢神経におけるCGRP受容体の活性化が疼痛状態の発生に大きく関与しているが、術後痛についてはこれらの関与がないことが示唆された。こうした違いが末梢および中枢における神経の活性化の違いによると考えられ、今後、さらなる検討が必要である。
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Research Products
(5 results)