2011 Fiscal Year Annual Research Report
microRNA(miRNA)のLH作用機序における関与の解明
Project/Area Number |
21390448
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
峯岸 敬 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00209842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 茂雄 群馬大学, 医学部, 講師 (60343084)
岸 裕司 群馬大学, 医学部, 講師 (10375545)
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Keywords | microRNA / LH receptor / down regulation / 卵巣 |
Research Abstract |
LH受容体発現の調節には、転写の際にはFSHやActivinが、mRNAの安定性にはMvKやIGF-1、TGF-β、E2などが関与していることが知られている。今回我々は、post transcriptional regulationに関与していると考えられている、microRNA(miRNA)に着目し、LH受容体の発現調節との関連を調べることとした。3週齢のメスラットにDESを投与したのち、卵巣を摘出し未熟な穎粒膜細胞を採取し、初代培養を行った。この培養系ではFSHを添加するとLHレセプターの発現が誘導される。ここにLHを添加するとLHレセプターのdown regulationが引き起こされる。この時相でのmiRNAの発現量について調べてみると、LHレセプターの発現の変化と鏡像的に発現が増加していることが分かり、LHレセプターの発現調節に何らかの影響を及ぼしていることが示唆された。これをもとに、miRNAの機能解析を同様に顆粒膜細胞の培養系で行うため、miRNAをトランスフェクションし強発現させると、LHレセプターの発現が減少し、miRNAのインヒビターをトランスフェクションしmiRNAの作用を減弱させると、LHレセプターの発現が増加することが確かめられた。miRNAの結合部位は、LH受容体の3'UTR内の2848~2866番目にあると予想されているため、その結合部位を含む形でvector1を作製した。Vector2は、結合部位を含まないように作製した。未熟な顆粒膜細胞に、先のluciferase vectorをトランスフェクトした。その後、FSHを添加しLH受容体の発現を促した。その際に発現してくるmiRNAがvector1より転写されたmRNAに結合すると、post transcriptional regulationが起こり、luciferaseタンパクの減少が起こるため、luciferase活性の低下がみられる。しかし、miRNA inhibitorも同時にトランスフェクトすると、miRNAの働きが抑制されるため、luciferase活性が回復することが示された。この結果によりmiRNAの作用発現と関連するLH受容体mRNAの部位が特定できた。
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Research Products
(6 results)