2009 Fiscal Year Annual Research Report
上皮間葉移行誘導の分子構造解析による上皮性卵巣がんの浸潤・転移の病態解析
Project/Area Number |
21390449
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田中 憲一 Niigata University, 医歯学系, 教授 (10126427)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八幡 哲郎 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90293232)
関根 正幸 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70345502)
|
Keywords | 上皮性卵巣がん / 上皮間葉移行 / 遺伝子発現プロファイル / 予後予測 |
Research Abstract |
臨床進行期III,IV期上皮卵巣がん組織(漿液性腺がんに統一)の遺伝子発現プロファイル解析により、上皮間葉移行(Epithehal-Mesenchymaltransition : EMT)に関与しているZinc-finger型転写因子ZEB2の高発現と細胞間接着因子CDH1の発現低下が予後不良に強く相関している結果が得られた。平成21年度はこの結果の再現性を確認する目的でさらに症例を増やし、予後解析を実施した。多施設の協力により110例集積、遺伝子発現プロファイルにによる予後解析を行った。集積した症例は漿液性腺がんに統一、組織摘出前に抗がん化学療法を実施していない症例、および手術後の化学療法を同一のレジメン(シスプラチン+タキサン)を受けている症例に限走した。遺伝子発現解析を実施後、全ての遺伝子について単変量解析を実施、遺伝子発現量が無病生存率と有意に(p<0.01)相関する88遺伝子を分離、Ridege Regression Cox Modelによる個々の遺伝子の重み付けを推定、Prognosis Index(PI)を作成した。このPIの有用性を110例を用いて多変量解析により検証したところ、Hazard Ratio(HR)3.72、95%CI,2.66-5.43;p<0.0001で有意に予後と相関する事が示された。次いで同一のプロファイルを示す外部データ(Tothill et.al.Clin Cancer Res 14 : 5198-208, 2008)を用いた検証実験においてもHR,1.54,(95%CI1.20-1.98:p=0.0008)test setと同様の結果が得られた。
|