2009 Fiscal Year Annual Research Report
干渉RNAの脈絡膜血管新生抑制の分子機構の解明と新規治療手段の開発
Project/Area Number |
21390469
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小椋 祐一郎 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (70191963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 宗徳 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60273447)
安川 力 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (00324632)
野崎 実穗 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00295601)
松原 明久 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (80336685)
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Keywords | RNA干渉(siRNA) / 脈絡膜新生血管(CNV) / 加齢黄斑変性症 / VEGF-A |
Research Abstract |
脈絡膜新生血管(CNV)ボある加齢黄斑変性症例に対して、VEGF-Aに対するsiRNAあるいはVEGF-receptor 1に対するsiRNAを用いた臨床治験が行われている。しかしながら、in vivoにおける特異的なsiRNAの効果はまだはっきりと同定されていない。我々は実験的レーザーCNVモデルを用い、siRNAによる配列・標的非特異的な効果について検討した。動物は、C57B1/6マウスを用いた。標的のないsiRNAとして、21ヌクレオチド(nt)ルシフェラーゼ(siLuc)あるいはヒトVEGF遺伝子に対するsiRNA(Cand5)、対照として、16ntのルシフェラーゼ遺伝子に対するsiRNAあるいはPBSを用いた。21ntのsiLucもCand5もコントロールと比較し、有意に蛍光眼底造影においてCNVからのleakを抑制し、CNV容積を縮小させた(P<0.01)。16ntのsiLucではleakもCNV容積もコントロールと有意差はなく、抑制効果はみられなかった。標的のないsiRNAすべてが実験的レーザーCNVを抑制した。さらに網膜・脈絡膜におけるVEGFの発現を検討したところ、21ntのsiRNAを投与した群では、コントロールと比べ、有意にその上昇が抑制されていた(p<0.01)。16ntのsiLucでは、VEGF発現はコントロールと同等で、有意差はみられなかった。今回の結果から、化学修飾されていない21nt siRNAは、VEGF発現抑制を介して、非特異的に血管新生を抑制することが明らかになった。
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Research Products
(2 results)