2010 Fiscal Year Annual Research Report
干渉RNAの脈絡膜血管新生抑制の分子機構の解明と新規治療手段の開発
Project/Area Number |
21390469
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70191963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 宗徳 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60273447)
安川 力 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (00324632)
野崎 実穂 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00295601)
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Keywords | 脈絡膜新生血管 / 加齢黄斑変性 / RNA干渉(siRNA) / アテロコラーゲン / VEGF |
Research Abstract |
【目的】RNA干渉は、新しい治療方法として注目を集めているが、一方で非特異的な作用や免疫応答の問題も報告されている。バイオマテリアルであるアテロコラーゲンは、siRNAと複合体化させて血中に投与しても、ほとんど免疫応答が観察されず、siRNA導入の担体としての有効性が期待されている。そこで、今回、我々は、マウスレーザーCNVモデルを用いて、siRNA導入へのアテロコラーゲンの有用性について検討した。 【方法】雄の生後約8週のC57BL/6Jマウスに対してレーザー網膜光凝固を行い、CNVを作成した。レーザー網膜光凝固直後に、標的のないsiRNA(Luciferaseに対するsiRNA ; siLuc)あるいはアテロコラーゲンとsiLucを硝子体内に投与し、7日後に蛍光眼底造影(FA)、CNV容積を測定した。 【結果】蛍光眼底造影では、対照と比較し、siLuc単独投与群で漏出が有意に抑制されていた(p<0.001)が、アテロコラーゲンとの同時投与では漏出の抑制はみられなかった。CNV容積は、対照群で429132.2±28433.3μm^3、21nt-siLuc単独投与群で260672.3±17874.9μm^3、21nt-siLucとアテロコラーゲンの同時投与群で425723.5±45885.7μm^3とsiLuc単独投与群で最もCNV容積が抑制されていた(p<0.001) 【結論】今回の結果から、アテロコラーゲンは、レーザーCNVモデルにおいてsiRNAによる非特異的な血管新生抑制効果を抑えることが明らかとなった。今後、アテロコラーゲンは、眼科領域におけるsiRNA導入の担体として有用であり、臨床応用の可能性が考えられた。
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Research Products
(2 results)