2009 Fiscal Year Annual Research Report
小児外科疾患に対する幹細胞とその微小環境制御機構を利用した再生医療
Project/Area Number |
21390472
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小室 広昭 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80296128)
|
Keywords | 幹細胞 / 骨格筋再生 / 排便機能 / 鎖肛 / 羊膜 / 神経細胞 |
Research Abstract |
1.小児外科疾患の代表である鎖肛の術後排便障害に対する再生医療の可能性について研究を行った。鎖肛における括約筋の低形成による排便機能障害を改善させる目的で、括約筋の再生による治療の可能性について検討した。ラット筋芽細胞を採取し、培養増幅してラットの下肢の筋欠損部に移植して筋肉の再生が起こるかどうかについて検討した。移植したGFPで標識した筋芽細胞はホストの筋の再生に関与することが確認された。ただし、生着した移植細胞の数はきわめて少なく、この効率を高めていくことが課題であると考えられた。そこで、in vitroで筋芽細胞に作用する成長因子について検討を行うとともに、現在、筋芽細胞の増殖促進作用を持つbFGFを用いて効率を上げられるかどうかについて検討中である。bFGFを含浸したgelatin microsphereをもちいた徐放化システムを用いてこの筋芽細胞の生着率を上げるべく研究を続けている。 2.ラット羊膜細胞がin vitroで神経系の細胞に分化する可能性を示し論文にまとめた。これをラットの低酸素脳症モデルを用いてラベル化した羊膜細胞を脳内に移植する実験を行った。移植細胞は4週間後に脳内に生存していることが確認された。今後、神経細胞に分化するかについて検討する予定である。
|
Research Products
(5 results)