2010 Fiscal Year Annual Research Report
分子進化学から探る酸性リン蛋白質による生体内石灰化機構の解明
Project/Area Number |
21390491
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊澤 悟 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30243249)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 貴由 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30243182)
佐伯 万騎男 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30273692)
佐藤 淳 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (70335660)
岸野 万伸 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60346161)
|
Keywords | DMP1 / カゼインキナーゼ / 石灰化 / リン酸化 / 骨形成 |
Research Abstract |
骨基質蛋白質であるdentin matrix protein 1 (DMP1)は、生体内でマイナス荷電体となり、強いCa2結合能を介して骨の石灰化に関与すると考えられているが、その石灰化機構の詳細は明らかではない。我々は、分子進化学的検討から、DMP1分子の機能に重要と考えられるアミノ酸配列の特徴を見出した。その1つは、カゼインキナーゼ(CK)によるリン酸化配列であり、CKによるリン酸化はDMP1分子の機能に重要であると考える。 昨年度の研究では、骨組織に特異的なCKアイソフォームとして、CK2の発現が高いことが分かり、骨芽細胞株(MC3T3-E1)培養において、石灰化時期にCK1とCK2の両者の発現が上昇することが分かった。本年度は、マウスとヒトのCK2をレンチウイルスを用いてMC3T3-E1に過剰発現するための2種類のベクターを作製して検討を行ったが、両者とも293細胞ではCK2は発現するが、MC3T3-E1ではCK2の過剰発現はみられなかった。さらに、CK2過剰発現マウスを作製するため、哺乳類ベクターにマウスCK2を挿入した。また、石灰化部位のCK2分布やリン酸化部位を同定するため、様々な処理を行った組織切片にて、何種類かの両抗体を用いて免疫染色を検討して、CK2分布やリン酸化部位の同定を行った。
|
Research Products
(4 results)