2012 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病の新規治療標的分子の探索とヒト型抗体療法IT創薬開発のゲノム科学応用研究
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21390497
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
安孫子 宜光 日本大学, 歯学部, 教授 (70050086)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯周病 / P. gingivalis / ゲノムプロジェクト / TDC60株 / マイクロアレイ / マイナー線毛 / 抗体 |
Research Abstract |
主要な歯周病原菌Porphyromonas gingivalisを標的として、当研究室で構築したゲノムデータベースを基盤に、歯周病の効果的な新規治療標的分子を探索し、その標的分子に対して、臨床で実用化可能な安全性の高いヒト型中和抗体の作製と歯科界では初といえるIT創薬の開発を試みることを目的としてスタートした。また、研究成果を網羅的有機的に利用できるようなdatabaseを構築し、歯科界の共通財産として公開することで歯周病撲滅のための研究推進に役立てるために、P. gingivalis TDC60(II型)ゲノムプロジェクトに取り組み、本研究事業内に終了し、NCBI databaseに公開した。 ATCC33277(I型)、W83(IV型)の各遺伝子の相同性を比較し、TDC60(II型)特異発現標的分子の探索を行い、治療標的分子の遺伝子クローニングと組換えタンパクの量産を行った。TDC60株で特異に発現しているマイナー線毛Mfa1分子が、TDC60株では多量に発現していることが確認され、マイナー線毛Mfa1分子が、病原性、抗原性の高い分子であることから、TDC60株に見られる病原性の起因の一つである可能性が示唆された。TDC60株に特異的な分子について立体構造解析を行った。その一つ、PepDとベスタチンの構造結合状態から、ジペプチド類似体の阻害効果に注目し、本酵素の阻害が、菌の増殖をも抑制することを見いだした。糖利用菌ではないP. gingivalisのエネルギー獲得経路としてのジペプチダーゼの重要性が示唆された。 TDC60株を抗原として、網羅的に460のモノクローナル抗体を作製した。特に、LPS、FimA、 Mfa1、 PepDに対する抗体が数種多数選別された。これらハイブリドーマからのScFv抗体作製に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)