2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390518
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
市川 哲雄 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90193432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 恵 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (40380050)
柏原 稔也 徳島大学, 病院, 助教 (90274232)
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Keywords | 金属アレルギー / T細胞 / 樹状細胞 / ニッケル |
Research Abstract |
我々が作製したニッケル(Ni)アレルギー発症マウスに対し以下の解析を加えた. pcDNA3.1-MKK6を培養DCにjet PEI mannose試薬を用いて遺伝子導入し,MKK6を強発現させたDCを腹腔内に移入して作製したアレルギー発症マウスにおいて,マウスの耳介腫脹量はコントロールと比べて有意に大きく,MKK6活性化抑制群では,耳介腫脹量が有意に小さくなった. 次に,通法に従ってアレルギーを発症させたモデルマウス皮膚の炎症部位で,細胞遊走に関わる分子であるRhoA Rac1のリン酸化を免疫組織科学およびウエスタンブロット法で解析した. 上皮シート上の細胞を蛍光染色して観察したところ,ケラチノサイト上に発現するRhoA,Rac1にリン酸化を認めた.また,DC上にもRhoAの活性化を認めた.しかし,耳介腫脹量が最大となった24~48時間後の耳介シートではどちらのGタンパク質の活性化にも減弱を認めた. In vitro分化誘導したDCをNiで刺激すると,直後にRhoAの活性化を認めたが,時間経過と共に活性化は減弱した. MKK6遺伝子を調節することでアレルギー症状の重篤さをコントロールすることができ,RhoAやRac1のような低分子量Gプロテイン発現を調節することで,アレルギー発症部位への細胞の遊走,あるいは炎症箇所から所属リンパ節への細胞遊走をコントロールできる可能性が示唆された. これらの遺伝子を調節することによってアレルギーそのものを調節することができれば,金属アレルギーの治療方法に有用であると考える.
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Research Products
(4 results)