2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390534
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阪井 丘芳 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90379082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野原 幹司 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (20346167)
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Keywords | 臓器 / 再生 / 唾液腺 / 分枝 / 形態形成 / 口腔乾燥症 |
Research Abstract |
胎生期において、唾液腺、肺、腎臓、前立腺などの臓器は、上皮の塊を形成し、立体的な分枝(枝分かれ)を繰り返して発達する。分枝はこれらの臓器形成にとり、必須の現象であり、臓器再生の鍵を握っている。本研究は、胎生期マウス唾液腺を分枝のモデルとして用いて、いくつかの遺伝子の機能解析を行い、形態形成に寄与する新規遺伝子群を明らかにすることを目的とする。 1)唾液腺の分枝部位に発現する遺伝子群のスクリーニング 胎生期マウスの唾液腺上皮分枝部(cleft)と非分枝部(bud)に特異的に発現する遺伝子をT7-SAGE法で同定した。このデータベースの中から、cleftとbudを比較してcleftに強く発現する遺伝子をリストアップした。分枝形態形成に関与する機能を予測するために、PROSITEを用いてタンパク質構造を推測し、特徴的な機能ドメインを有する遺伝子の選択を行った。 2)cleft上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量・発現分布確認 リストアップした遺伝子が、実際にcleftに発現しているかどうかをRT-PCR法と定量的real-time PCR法で確認した。構造的に特徴のある遺伝子に関しては、in situ hybridizationにて発現分布を解析したところ、Btbd7という遺伝子を発見した。 3)器官培養を用いたRNA干渉(siRNA, small interfering RNA)法による阻害実験 唾液腺組織にsiRNAを導入すると、分枝形成が阻害され、機能的な関与が示唆された。 4)器官培養を用いた遺伝子導入実験 アデノウィルス等を用いて、唾液腺にBtbd7を強制発現させたところ、分枝形成が誘導された。 現在、電子顕微鏡を用いた上皮の構造解析をしながら、他の遺伝子を含あ、機能解析中である。
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Research Products
(6 results)