2011 Fiscal Year Annual Research Report
医工連携に基づく流体解析を用いた超選択的動注法における抗癌剤至適投与量の検討
Project/Area Number |
21390542
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤内 祝 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50172127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
光藤 健司 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70303641)
岩井 俊憲 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (00468191)
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Keywords | 口腔癌 / 動注化学療法 / 血流シミュレーション / 流体解析 |
Research Abstract |
口腔癌患者のCT angiographyのDICOMデータを基に3次元画像処理・編集ソフトウェアにて,総頸動脈から続く内頸動脈と外頸動脈およびその分枝を抽出し,それをSTLとして作製した.さらにSTLの修正を行い,各血管の枝の長さを血管径の5倍の長さとしてsurface meshを作製した.次に流体解析プリプロセッサーにてsurface meshからvolume meshとしてtetra prism meshを作製した.そして,patient-specificシミュレーションのために,総頸動脈および浅側頭動脈のエコーデータを用いて,口腔癌の栄養動脈である舌動脈,顔面動脈,顎動脈を含む多分岐血管モデルにおいて自由流出境界条件と末梢血管抵抗モデル境界条件の2つの出口境界条件を適用し,2人の患者における左右4つのモデルに対して内頸動脈と外頸動脈の分岐を含む頸動脈の血流解析シミュレーショ・ンを行った.その際,解析条件-基礎方程式は非圧縮の連続の式とNavier-Stokes方程式とし,空間離散化には有限体積法を用いた.計算条件として,流入境界条件は一様流入で患者総頸動脈エコーデータ画像から4拍動分のデータを平均化したものを最大流速とした.流出境界条件は自由流出で,壁面境界条件はnon-slipの剛体壁とした,血液の物性は密度:1050kg/m^3,粘性係数:μ=4.6×10-3Pa・sとした.末梢血管ネットワークを適用することで頸動脈の血流シミュレーションはエコーデータによる実測値に近づき,シミュレーション結果を改善することが明らかとなった.本手法を適用することで数値計算結果と測定データの間に浅側頭動脈での速度の誤差は5%程度であることが確認され,外頸動脈およびその分枝のpatient-specificな血流シミュレーションの基盤を構築することができた.
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Research Products
(1 results)