2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトiPS細胞を用いた歯根再生への画期的アプローチ
Project/Area Number |
21390546
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
須田 直人 明海大学, 歯学部, 教授 (90302885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井関 祥子 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 教授 (80251544)
太田 正人 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 助教 (70313228)
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Keywords | iPS細胞 / 組織再生 / 歯根 / DSPP / TGF-β |
Research Abstract |
細胞生物学的アプローチによって歯根再生を現実のものとするためには、歯根吸収が惹起された患者本人から歯を抜歯後cementoblastを単離し、拒絶反応を回避しなければならない。本年度も昨年度に引き続き、本研究課題における上記の大きな制約を克服すべく、ヒトiPS(induced pluripotent stem cell)細胞に注目し、iPS細胞の多分化能を利用し歯根形成細胞を分化誘導できないかと検討してきた。 昨年度の研究成果により、DSPP遺伝子とhouse keeping geneであるGAPDH遺伝子に関して、ヒト配列のみ認識しマウス配列を認識しないTaqManプローブを設計した。このような種特異的なプローブは、ヒトiPS細胞の培養においてfeeder細胞としてヒト以外の細胞を用いる制約から必要であった。そこで平成22年度は、効率的分化誘導が可能になる種々の条件確立に注目して研究を遂行した。 まず、ヒトiPS細胞の維持のため、様々なfeeder細胞を用いてDSPP遺伝子の発現誘導を検討した。計6種のfeeder細胞を検討した結果、DSPP遺伝子の発現に関してはfeederとしてマウス胎児線維芽細胞を用いることが、最も効率良くヒトiPS細胞を分化誘導させることを明らかにした。 次に分化誘導因子として、10種以上の種々の成長因子やサイトカインの作用を検討した。その結果、TGF-βが最も効率良<DSPP遺伝子の発現誘導させることを明らかにした。
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