2009 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジーが口蓋と顎・顔面・頭蓋の形成に果たす役割を考える
Project/Area Number |
21390547
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山城 隆 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70294428)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒坂 寛 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20509369)
薮内 利憲 岡山大学, 大学病院, 医員 (00452582)
中川 一路 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70294113)
|
Keywords | オートファジー / 口蓋 / 顎顔面 / 骨格 / LC3 / ATG5 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
オートファジーは細胞内の大規模なタンパク質分解機構であり、その不調により様々な疾患をもたらす事から、最近注目を集めている生命現象の一つである。我々はこれまで、オートファジーを可視化するLC3-GFPマウスの頭蓋、顎、顔面を網羅的に解析し、口蓋の癒合部にオートファジーが起こる事を見出した。更にオートファジーは発生中の顎顔面の骨格にも認められた為、これらの形成においても重要な役割を果たす事が予想された。しかし、これまでに、口蓋の癒合を含めた顎・顔面・頭蓋の形成に関わるオートファジーの役割は未だ検討されたことが無い。そこで本研究ではオートファジーが口蓋ならびに顎顔面の骨格の形成に果たす役割を検討する事を目的として、ATG5ノックアウトマウスの口蓋及び顎顔面の表現型の解析を行った。また、LC3シグナルの局在についても、さらに詳細な検討を行った。 その結果、Atg5-/-マウスは口蓋裂や口蓋突起の癒合不全等は示さなかった。しかし、組織学的に観察したところ、Atg5-/-マウスでは、一次口蓋と二次口蓋の癒合部位において上皮の剥離が顕著になることが見出された。また、LC3マウスにて、骨組織におけるLC3シグナルの局在を検討したところ、LC3シグナルは骨芽細胞において顕著に見られ,、骨細胞にはそれほど認められないことを見出した.さらに、Atg5-/-マウスの顎顔面の骨格を連続切片にて組織学的に解析したところ、Atg5-/-マウスの骨量が減少することを見出した。
|