2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管障害患者への地域連携を強化した専門的口腔ケア継続システムの有効性
Project/Area Number |
21390559
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
日野出 大輔 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70189801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 文昭 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60195120)
伊賀 弘起 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40175188)
吉岡 昌美 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (90243708)
横山 正明 徳島大学, 病院, 助教 (10314882)
星野 由美 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60457314)
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Keywords | 脳血管障害患者 / 地域連携 / 急性期病院 / 回復期病院 / 專門的口腔ケア / 口腔アセスメント / アンケート調査 / 血清アルブミン値 |
Research Abstract |
脳卒中患者が転院先でも在宅でも専門的口腔ケアを受けられる連携システムを構築するため,口腔ケアに対する患者家族の理解度や要望などを明らかにするアンケート調査を行った。その結果,入院中や転退院後に期待する専門的口腔ケアの効用として最も多かったのは「咀嚼嚥下機能の維持・回復」であった。自由回答では「継続して口腔ケアを受けさせたい」という希望が多く聞かれた。一方,「転院先に任せて出来る範囲でして欲しい」という消極的な意見もあり,転院先で専門的口腔ケアが容易に受けられるシステムの構築と口腔ケア全体のボトムアップが必要であることが示唆された。 一方,急性期病院(徳大病院)からの転院先となる回復期病院において,書面での同意の下に本研究への参加協力を得て,継続的な専門的口腔ケアを実施した。現在までの対象者15名の介入前の概要は,男性10名,女性5名で平均年齢は75.5歳,意識レベルは清明4名,不安定10名,傾眠1名である。経口摂取可能な患者は2名で経管栄養9名,胃瘻・その他が4名である。血清アルブミン値の平均は2.9g/dlであり,正常域の3.5g/dlを超える者は僅か1名であった。また,口腔アセスメントの結果,BDR指標は1名を除いて全介助であり,14名の対象者に舌苔の沈着が認められ,口臭を感じる者は12名,口腔乾燥が認められる者も10名存在した。現在の対象者から得られた専門的口腔ケア開始前後の舌苔及び唾液検体中の口腔細菌数をリアルタイムPCRにより測定しており,対象者のQOLの変化と関連づけて解析し,その効果を検証している。一方,次年度も引き続き,対象者を増やしながら本計画を遂行していく予定である。
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Research Products
(4 results)