2011 Fiscal Year Annual Research Report
助産師外来における助産師のメンタルケアサポート体制の確立
Project/Area Number |
21390564
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 秀光 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40215554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 喜根子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90261536)
上埜 高志 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60176617)
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Keywords | 助産師外来 / メイイタルケアサポート / 助産師 / 妊産褥婦 |
Research Abstract |
臨床心理士を月に2回派遣して症例検討会及び勉強会を行った病院と臨床心理士のいない病院での助産師のストレス評価から、メンタルケア体制の有用性を検証した。介入前のアンケート調査からは、心理的問題を有する妊産婦数が増え、心理的問題を有する妊産婦への対応で困り、その対応が十分でないことがわかった。心理的問題への対応では、経験年数が6年以上の助産師のほうが5年以下の助産師よりも対応できているが、それでも十分ではなかった。「5年以下」は心理的問題を扱う知識や技術の不足、「6年以上」は心理的問題を扱う時間の不足が考えられ、これらの課題を克服する必要があると考えられた。介入後のアンケート調査から、臨床心理士の介入によって、心理的問題を有する妊産婦の対応に困難を感じる割合は差がなかったが、心理的問題を有する妊産婦への対応が行うことができていると回答した割合は介入後に高くなっていた。介入前に「心理的問題に十分対応できていない」助産師が、介入後に「対応できている」と回答した助産師と「対応できていない」と回答した助産師のSTAI得点の比較から、「対応できている」と回答した助産師のほうが状態不安の得点が低く、臨床心理士による介入は助産師の自信の獲得に貢献したと考えられる。今後の助産師が行うメンタルケアを支える体制については、今回の介入方法としての症例検討会及び勉強会を7割近くが有用だったと回答し、5割が今後も定期的な症例検討会及び勉強会開催という形で臨床心理士に関わって欲しいと回答していた。臨床心理士が定期的に産科病棟に来棟し、勉強会や症例検討会で得られる「知識や技術的なサポート」に加え、困った時に臨床心理士に聞けば何とかなるという気軽に頼れる「心理的なサポート」が有用だったが、今後の関わりについては、「常にいること、またはより頻繁にいること」が強く求められていることも明らかになった。
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Research Products
(1 results)