2013 Fiscal Year Annual Research Report
病棟の安全文化醸造に向けたKYT介入実践研究パラダイムの複合的展開
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21390567
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
兵藤 好美 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (90151555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 共子 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (40227153)
細川 京子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教 (40554233)
深井 喜代子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70104809)
犬飼 智子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (80598516)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 安全文化 / 危険予知(KYT) / 階層的影響 / インシデント / 医療安全 / ハイストッパーナース / 行動変化 / リスクマネジメント |
Research Abstract |
【平成25年度】1.<目的>今年度研究計画は、医療安全を構築する安全文化の解明、また安全の妨げとなっている要素の判別や具体的対策の提案に役立てることを目的とした安全文化尺度を作成することであった。そこで看護師を対象とし、288名分のデータを用いた量的研究を実施した。<結果>医療現場における安全文化は、病院マネジメント、安全環境、リーダーシップ、安全コミュニケーション、チームの安全活動、技術・知識の認識の6つの構成要因が存在することが明らかになった。尺度の信頼性も高い値を示し、一定の妥当性も備えていた。構成要因は相互に関連しながら、病院レベルからチームレベル、更に個人レベルへと階層的に影響を与えることが認められた。また安全文化は安全確認行動を促進し、インシデントの発生を抑制する可能性が示された。2.<目的>ストッパーとなる存在があれば、事故への進行過程が止められる。その機能をよく発揮する看護師をハイストッパーナースと仮称し、その特性に関する初期的検討を行うことを目的とし、面接調査を実施した。<結果>潜在や顕在のエラーをよく発見し医療事故を防止する看護師が「いる」と認識されていた。特徴として、1)確認、2)論理性、3)発信、4)予測、5)感性、6)俯瞰が挙げられた。医療事故は発生のみならず抑止の研究が必要であるが、個人を対象にした場合、ストッパー能力を想定したアプローチが可能なことが示唆された。3.<目的>組織的KYTの実践期において、継続を困難もしくは可能にする要因を明らかにすることを目的に、スタッフ10名に面接調査を行った。<結果>KYTの継続を困難させる要因として、リーダーが管理する風土、実施に関する時間確保の困難性。効果の実感、リスク意識の低下が挙げられた。継続を可能にするには、リスクマネジメントに関する必要性の認識やスタッフの行動変化が重要であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)