2013 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者の適応行動を活性化する術後サポートプログラムの効果に関する縦断的研究
Project/Area Number |
21390577
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水野 道代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70287051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
大石 ふみ子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (10276876)
佐藤 正美 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60279833)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | がん患者 / QOL / 適応 / 手術 / サポートプログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、手術を受けたがん患者の適応行動を活性化させることを目的とするサポートプログラムの効果を縦断的研究デザインに沿って検証することにある。 H25年度は、前年度に引き続き手術適応のある難治性がん患者(卵巣がん)5名を対象に、プログラムに沿った援助介入を提供し、対象者の適応状況に関する尺度(QOLと回復力、不安、抑うつ、疲労感、認知的苦悩、負担感)を用いた縦断的調査と実施者への聞き取り調査により、その結果の評価を行った。第1回調査(退院後介入前)において、本研究の対象者は、がん患者を対象とする既存の研究結果と比較して非常に高い疲労感を示したが、その他の指標は既存の研究結果と大きな差は示さなかった。対象者は調査開始時に術後の化学療法を受けていた。1名を除いて、病気に関連する問題とその適応課題について記載した冊子を介入前に読むことはできなかった。どの対象者も看護師との対話を通して自身の適応課題について考えるようになり、援助介入に対する満足度は高かったが、第1回調査と第2回調査(介入開始3か月後の介入終了時)の間で、適応状況を示す指標に大きな得点差は認められなかった。なお、3か月後の第3回調査時には、疲労感が大きく低下し、負担感や不安も低下、QOLは一般対象の平均値に近い数値まで上昇していた。適応課題別に問題解決過程を示したワークブックは、提供される援助を方向付けることはできたが、対象者自身がワークブックを活用した学習を行うには至らなかった。 適応指標は、援助介入によってというよりも、治療からの身体回復に応じて疲労感を中心に推移したと考えられる。援助介入は、患者が問題に気づき、整理することには役立ったが、術後の化学療法中で疲労感の強い患者が、病気に関わる問題を自覚して適応課題に向き合うことは難しかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)