2010 Fiscal Year Annual Research Report
現場変革に活かす新生児がリードするラッチングと母乳育児支援の効果検証
Project/Area Number |
21390594
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
井村 真澄 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (30407621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 宏美 聖路加看護大学, 看護学部, 准教授 (10213555)
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Keywords | 新生児 / ベビーレッド / ラッチング / 母乳育児支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1、新生児の哺乳行動・母子相互作用行動分析によって、新生児がリードするラッチングBaby-led latchingプロセスを明らかにする。2、新生児の神経行動学的・生理学的および母親の乳汁分泌生理学・心理学的エビデンスに基づいた新生児がリードする母乳育児のためのスタッフ教育および母親向け教育プログラムと教育媒体を開発する。3、新生児がリードするラッチング教育と臨床実践を取り入れた母乳育児支援の効果を検証することである。 平成22年度は、画像撮影システムを用いて、出生直後6例および生後1-2日目3例の授乳場面における新生児の行動と母親の動きを撮影した。撮影技術をさらに改良するとともに、新生児行動画像の分析方法に関して、Ransjo-Arvidson Aら.(2001)の項目を本研究目的に合わせて再検討し、分析の視点と分析項目、記録用紙等を確定した。新生児は母子接触から40分~112分のうちに乳房に吸着した。6例の出生直後の母子のデータから、(1)子どもが自律的に吸着する、(2)母親が介助する、(3)スタッフが母親に助言する、という3パターンで授乳に至ることを確認した。自己吸着が困難なケースの行動を分析して適切な対応を検討することは、現場での支援にとって大変重要である。また、臨床において実効性のある支援を考案するためには、新生児・母親・スタッフの言動の相互性に着目することが不可欠であるため、それらを新たに分析項目に加えた。生後1-3日目の授乳場面において、新生児がリードするラッチングを実施できる環境、産科スタッフ、母親、新生児の準備性を検討した。これらを踏まえて、Baby-led latchingのプロセスを尊重したケアの在り方、具体的支援方法、留意点を検討し、環境調整を含めたケアのルールと手順を改良し、産科スタッフ用教育媒体、母親・家族用教育媒体作成開発の準備を行った。
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Research Products
(1 results)