2011 Fiscal Year Annual Research Report
現場変革に活かす新生児がリードするラッチングと母乳育児支援の効果検証
Project/Area Number |
21390594
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
井村 真澄 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (30407621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 宏美 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (10213555)
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Keywords | 新生児 / ベビーレッド / ラッチング / 母乳育児支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1.新生児の哺乳行動・母子相互作用行動分析によって、新生児がリードするラッチングBaby-led latchingのプロセスを明らかにする。2.新生児の神経行動学的・生理学的および母親の乳汁分泌生理学・心理学的エビデンスに基づいた新生児がリードする母乳育児のためのスタッフ教育および母親向け教育プログラムと教育媒体を開発する。3.新生児がリードする授乳に関する教育プログラムを実施し評価することである。 平成23年度は、目的1.画像撮影システムを用いてさらに3例の母子の出生直後の動きを撮影した。新生児・母親(父親)・助産師の相互作用に着目し、撮影ケース2例の言動を逐次的に記述し相互作用を明らかにした。その結果は、出生直後からの授乳支援内容と手順作成に活用した。目的2.産科スタッフ向け母乳育児支援教育プログラムの目的、教育目標、教育内容、展開方法、教案を作成した。Smillie,C.,Colson,S.,Ransjo-Arvidson,A.Genna,CW.,Morrison,B.らの文献検討結果に基づき、具体的支援方法を精選、洗練させ、教育プログラムで使用する視聴覚教育媒体「赤ちゃんがリードする母乳育児支援(仮称)」DVD(以下DVD)コンテンツ:画像場面、支援手順、シナリオを検討し決定した。DVD作成に当たっては支援場面の予備撮影を1回実施し、撮影方法とコンテンツの改定を行った。その後、(1)DVD出生直後編の画像撮影を実施し、(1)DVD出生直後編-PartI.支援方法概説:シーン1~15、PartII.パターン別支援のコツ:シーン1~11、PartIII.お宝映像(赤ちゃんの様々な様子・行動)約20種類、を作成し、内容検討を行い再編集した。次に、(2)DVD生後早期編(産褥入院中)コンテンツ:画像場面、支援手順、シナリオを決定した。これらは、安全・安心を担保した環境下での、新生児のリードする母乳育児支援の効果的な産科スタッフ用学習ツールとして活用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
目的1.新生児行動・相互作用分析のための画像撮影の適格者リクルートが順調に行えなかったこと、撮影後に不適格条件が発生した等の事態が発生し想定以上に時間を要したこと、および、目的2.新知見を加えながら支援手順を作成する視聴覚教育媒体の開発に時間を要したこと、さらに研究協力者メンバーの異動などにより、今年度予定していた教育プログラムの実施と評価の実施に至らず、教育媒体(1)・(2)のうち(1)DVD出生直後編作成のみ実施可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は研究計画を以下のように修正し、具体的目標を設定する。 目的2.産科スタッフ用視聴覚教育媒体(1)DVD出生直後編、(2)DVD生後早期編(産褥入院中)を完成させる。 目的3.開発した教育プログラムをさらに洗練させ、(1)、(2)を活用した教育プログラムを産科スタッフに対して実施して評価を行う。DVDの修正作業、各作業段階に想定以上の所用時間が発生することへの対応として、段階的実施計画目標と具体策をさらに綿密に立て、進捗状況確認を行い、段階的目標達成への努力を行う。人員の異動・減少については、新たな研究協力者を加える等を実施して研究推進体制を整え対応する。
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Research Products
(1 results)