2009 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病者の自殺予防に関する治療的ナラティブアプローチの開発
Project/Area Number |
21390599
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 雅美 金沢大学, 保健学系, 教授 (50293808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 順二 金沢大学, 附属病院, 教授 (20161846)
河村 一海 金沢大学, 保健学系, 准教授 (50251963)
長田 恭子 金沢大学, 保健学系, 助教 (60345634)
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Keywords | うつ病者 / ナラティブアプローチ / 自殺予防 / 治療的アプローチ |
Research Abstract |
本研究は、日本とオーストラリアで実施している在宅うつ病者のナラティブアプローチの治療的効果を検証し、自殺予防に繋げる有効で実践的なアプローチの開発を目指す。看護師によるうつ病者の自殺予防に関する治療的介入方法を開発することで、我が国のうつ病者のみならず精神障害者の自殺予防に繋げたいと願っている。日本での検証をするために、研究代表者が担当する大学病院のメンタルヘルス外来で被験者の同意を得て、コンサルテーション内容を録音し、データ収集を行った。一方、オーストラリアGriffth大学自殺予防研究所との研究協力体制を作るため、研究代表者は日本で実施するデータ収集方法とナラティブアプローチに関する実施方法を説明するため、オーストラリアで研究打ち合わせを行い、双方の疑問点や統一した見解を得るための会議を行った。オーストラリアでの実施方法については、自殺予防研究所のAngello教授と、日本人研究者で同研究所研究員の井出氏を中心とした研究協力体制づくりができた。 研究内容の違いとして、オーストラリアでは行動療法を修正した感情調整療法(EMT)を主体とすることになったが、研究代表者のナラティブアプローチとほぼ同様の目的と手順であったため、それを無理に調整することなくそのまま双方でそれぞれうつ病者にかかわることで合意した。またフィンランドの看護師が自殺予防に大きく貢献していることから、フィンランド保健局に研究協力員と共に出かけ、うつ専門看護師の活動を調査した。ヴァンター市に網羅された支援活動について現地の研究代表者と意見交換し、関連施設も見学し有意義に研修を終えた。
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