2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域特性に応じた一人暮らし高齢者の自立支援プログラムの標準化と評価法の確立
Project/Area Number |
21390600
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
田高 悦子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30333727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (00313255)
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Keywords | 社会的孤立 / 地域づくり / 尺度開発 / プログラム / 保健活動 / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究の全体構想は、急増しているわが国の一人暮らし高齢者における、地域での自立した生活の継続を可能にする、地域ケアシステムを構築することである。その中で、本研究の目的は、同ケアシステムにおける、一人暮らし高齢者自立支援プログラムを標準化することであり、また、その評価方法(評価ツール)を開発し、学術的・施策的有用性を検証することである。研究計画はPhase I並びにPhase IIからなり、Phase Iでは、一人暮らし高齢者自立支援プログラムの効果を適切に評価できるツール(地域志向性尺度ならびに地域高齢者見守り自己効力感尺度)を開発した。Phase IIでは、2種の評価ツールにおける信頼性、妥当性を実証的に検証することを目的とした。研究対象は、都市部O地区の福祉委員等を担うボランティア地域住民1,297名ならびにY地区の一般地域住民6,000名である。研究方法は、無記名自記式質問紙調査を用いた集合または留置調査である。 調査項目は、地域志向性尺度ならびに地域高齢者見守り自己効力感尺度における評定ならびに併存妥当性を検討するためのコミュニティ感覚(Brief Sense of Community)および世代性関心(Generative Concern Scale)である。調査の結果(ボランティア地域住民)、地域志向性尺度におけるαは0.75、BSCとの相関係数は0.54であり、地域高齢者見守り自己効力感尺度におけるαは0.87、GCSとの相関係数は0.70であり、両ツールにおける信頼性、妥当性が実証された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画における研究対象は、都市部のボランティア地域住民のみを想定していたが、これらに加えて一般地域住民(6,000名)が可能となったことから、両者のデータセットを用いた新たなデータ解析に進展したため。
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Strategy for Future Research Activity |
都市部のボランティア地域住民及び一般地域住民における地域志向性尺度ならびに地域高齢者見守り自己効力感尺度の基準データを提示し、高齢者の社会的孤立を予防する地域ケアシステムへの学術的、施策的活用を推進する。
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Research Products
(1 results)