2011 Fiscal Year Annual Research Report
1920-40年代の中国・ソ連における民族政策の比較研究
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21401006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上野 稔弘 東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (10333907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺山 恭輔 東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (00284563)
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Keywords | 中国 / ソ連 / 民族政策 / 一次資料 / 辺疆地域 / 現代史 |
Research Abstract |
本年度も前年度までの状況を踏まえつつ、国内外の一次資料の検索・収集を分担者がそれぞれ単独調査を行う形で継続するとともに、調査で得た情報の交換を逐次行った。 上野は2011年9月にアメリカを訪問し、国立公文書館において第二次大戦末期から国共内戦期にかけての中国辺疆民族問題に関する公文書資料を閲覧・収集し、議会図書館ではラティモア関連の文書資料を中心に閲覧・収集した。また直接経費の全額支給が一時見合わせられたことで別経費による実施となったが、8月にイギリスを訪問し、国立公文書館において中ソ関係ファイルの中の中国辺疆民族問題に関わる公文書資料を中心に検索・閲覧・収集した。11月には台北を訪問し、国史館、国家図書館、台湾大学図書館などで資料を収集したほか、2012年2月には北京を訪問し、中央民族大学などで資料の検索・収集を進めた。国内では外務省外交史料館で史料のデジカメ撮影が可能となったことを受け、アジア歴史資料センターがまだWebで公開していない史料、およびモノクロ画像では判別困難な紙質・印字の悪い史料や彩色史料の閲覧・撮影を行った。 寺山は2011年6月にロシアを訪問し、ロシア国立政治社会史史料館において、政治局における対新疆政策に関連した史料を閲覧した。さらにロシア連邦国家史料館のスターリン、モロトフの特別ファイルで新疆関連の史料を閲覧した。旧レーニン図書館では、一般の閲覧に供されていない新疆関連の先行研究を複写できたほか、日本国内で取得できなかった先行研究を数多く複写することができた。日本国内では、国内で収集した資料、ロシアで収集した資料の解読を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度実施を計画していた調査について、寺山は当初予定通り実施した。上野が予定していた調査については、直接経費全額支給の一時見合わせ措置により、8月に予定していた英国調査の実施が危ぶまれたが、別経費により実施することができた。またその後の一時見合わせ解除により米国での調査期間を当初予定より延長し、中国・台湾での追加調査を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の成果取りまとめに向けて、これまでの調査で収集した史料の整理・分析を進めるとともに、その過程で所在を確認した未収集史料について補充調査を行う。また分析により得られた新たな知見については、逐次雑誌・学会発表を通じて公表を進める。
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Research Products
(3 results)