2013 Fiscal Year Annual Research Report
1920-40年代の中国・ソ連における民族政策の比較研究
Project/Area Number |
21401006
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上野 稔弘 東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (10333907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺山 恭輔 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00284563)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 中国 / ソ連 / 民族政策 / 一次史料 / 辺疆地域 |
Research Abstract |
平成25年度は本研究課題の最終年度として、本研究課題の経費に校費をも加えた形で補足的な史料の収集を実施するとともに、成果の発表について作業を進めた。上野は英米および台湾において1930・40年代の新疆関係の公文書を中心にこれまでの調査で未収集の関連史料の収集を行った。寺山はモスクワにおいて各史料館所蔵のソ連時代の新疆関連史料の現時点における公開状況を確認するとともに、収集可能な史料の収集に努めた。 この作業を通じて、英国政府の新疆駐在の領事組織やインド省を通じての現地情報収集状況や新疆地方政権および中国中央政府とソ連の関与に関する分析状況、中国中央政府の新疆に対する状況分析や第二次大戦終結前後における統合強化のための政策構想の展開、さらにはソ連の新疆駐在組織や人物によるモスクワへの新疆地方状況の報告およびソ連中央の対新疆政策決定状況についての重要な史料を収集した。英米や台湾の史料については公開された公文書史料の全てを検索収集するまでには至らず、またロシア側史料についてはいくつかの重要史料が本年度の時点に至るも依然非公開であるという点で、当初計画していた史料の収集はまだ継続の必要性を残している。しかし盛世才の新疆統治時期を中心に、新疆の状況と中国中央政府および周辺諸国とりわけソ連の関与について、従来の研究では不十分であった一次史料に基づく詳細な分析の可能性、そして国際的環境の下での中国辺疆問題の歴史的分析の有効性を確認することができた。 研究成果の公開に関しては、上野・寺山は所属機関である東北大学東北アジア研究センターにおいて研究発表会を開催し、それぞれが研究報告を行うとともに、国内の研究者との意見交換を行った。この研究報告を含む研究成果の媒体による公開については、寺山が2014年度中をめどにスターリンの新疆政策に関する単行本の刊行作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)