2010 Fiscal Year Annual Research Report
台湾原住民13族の伝統的織物の制作技術と文様色彩にみるアジアンデザインの構造比較
| Project/Area Number |
21401043
|
|---|
| Research Institution | Kobe Design University |
|---|
Principal Investigator |
黄 國賓 神戸芸術工科大学, 芸術工学研究科, 助手 (50441382)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎木 崇人 神戸芸術工科大学, 芸術工学研究科, 教授 (90195967)
松本 美保子 神戸芸術工科大学, 名誉教授 (90219519)
杉浦 康平 神戸芸術工科大学, 名誉教授 (00226432)
曽和 英子 神戸芸術工科大学, 芸術工学研究科, 非常勤講師 (80537134)
|
|---|
| Keywords | 台湾原住民 / 色彩認知発達 / 基本色名 / 配色原理 / 織物構造 / 文様形態 / パイワン族 / ルカイ族 |
|---|
| Research Abstract |
22年度の研究は実際調査されたタイヤル族の帯、袖なし長衣、ブヌン族男性盛装、パイワン族女性喪装用浮織方布、ルカイ族八角花直線繍、セデック族方布、ピユマ族のたっつけ袴などの織物の構造や文様の形態を明らかにした。その成果として次の三点に纏められる。
1:台湾原住民の伝統的な織物技術へ復元と再生
各族の伝統的な織物の構造が解明されることによって、その技術は原住民族や台湾政府に還元することができた。
2:台湾政府と台湾の大学との連携
学術的な調査結果は台湾政府や大学へ提供し、大学の授業として、原住民の織物の技術を教育現場で実施した。
3:台湾原住民の伝統的な織物技術への育成及び伝承
台湾政府及び輔仁大學と共に連携し、原住民族の染織工芸師への育成訓練の授業を実施した。
また、色彩についての現地調査は、概ね以下の二つの内容で実施した。(1)各民族の基本色名の調査:現地において、母語のテキスト作成や母語教育に従事している人たちを中心に、各民族の母語に見られる基本色名について聞き取り調査を行った。(2)服飾の色彩測定:現地においてPANTONE FASHION+HOME色見本帳を用いた視感測定を行い、配色原理を分析した。その成果としては、台湾原住民の社会組織とその服飾色彩形成の関連性、及び南台湾に居住するパイワン族・ルカイ族の色彩認知発達についての研究をまとめることができた。なお、現在北台湾に居住するサイシャット族とタイヤル族の色彩文化についてまとめているところである。
|
