2011 Fiscal Year Annual Research Report
事業リスクの認識と戦略行動の方法論的再検討と国際比較
Project/Area Number |
21402027
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
井村 直恵 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10367948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤岡 功 県立広島大学, -, 学長 (10025190)
平野 実 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (00405507)
陳 韻如 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (00389404)
三島 重顕 大阪経済大学, 経営学部, 准教授 (60454930)
赤岡 広周 徳山大学, 経済学部, 講師 (70571074)
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Keywords | 事業リスクマネジメント / 企業再生 / 国際比較調査 / 変革型マネジャー / シナリオ分析 / マネジャーの戦略行動 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究課題は、近年事業リスクの発生が原因となって企業経営が悪化し、最悪の場合倒産にまで至る企業が増加してきたという現象事業リスクの認識と戦略行動の方法論的再検討と国際比較に着目し、事業リスクの発生リスクを下げ、影響する範囲の拡大を最少限にとどめるためには、企業内部でマネジャーの戦略的行動が果たす役割について調査・分析することを目的とする。 2011年度は、2010年度までの研究内容を論文として発表するのと並行して、シナリオ分析、質問票調査、テキスト分析を並行して実施した。 シナリオ分析、テキスト分析ともに、個人情報保護の観点等から質問票調査が以前に比べて困難になってきている現状において、経営的問題の構造を探り、起きている現象について探索的・確認的に分析する新たな手法である。これらは日本の経営学研究では、新たな研究手法であり、方法論的背景について文献レビューを実施した。シナリオ分析は多くのインタビュー、事業リスクに関する文献調査などが必要となる。本年度のシナリオ分析の過程としては、2010年度までに実施したインタビューの結果を、シナリオ化し、数度のプレテストを実施した上で、最終的なシナリオを決定し、その過程で、仮説立案した。 2011年度は2度の質問票調査にも着手した。まず年度前半で、第1回の大規模な質問票調査を実施した。その研究成果は、論文として発表している。年度後半では企業からの協力を得て、国際比較を目的とした質問票調査を台湾にて実施した。年度末の調査であった為、分析等は2012年度に実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに事業リスクに関する研究、及びシナリオ分析についての文献レビューを行い、シナリオを作成した。それを基に、質問票を作成し、日本での調査、台湾での調査を実施した。 同様に、テキスト分析についても、文献レビューを行い、データベースを構築し、分析結果を発表してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、台湾での調査を継続するとともに、米国との比較調査、出来ればタイでの調査を実施する。 調査先の国がベトナムからタイに変更になったが、これは、タイで2011年秋に大規模な洪水被害という事業リスクが発生したことにより、この事業リスク発生からの復旧も踏まえて、日本企業の進出が多いタイでのマネジメント上の事業リスクマネジメントという観点からの調査は、日本企業の国際経営にも資すると考える為である。
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Research Products
(4 results)