2009 Fiscal Year Annual Research Report
生育環境とその格差が子どもの生活の質と精神的健康に及ぼす影響
Project/Area Number |
21402044
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
榊原 洋一 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (10143463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 伸子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (70017630)
篁 倫子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (10280570)
菅原 ますみ お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20211302)
浜野 隆 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (00262288)
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Keywords | 生活の質(QOL) / 生育環境 / 国際格差 / 精神的健康 / 発達障害 |
Research Abstract |
本研究は、子どもの生活の質(QOL)や精神的健康度を測定する尺度を使用した調査を、日本国内の異なった生活基盤を有する複数の地域に居住する小児を対象として行い、地域性(格差)を含めた多様な生活環境が、子どもの生活の質と精神的健康度に及ぼす影響を検討するものである。さらに、生物学的には同質と考えられるアジア・大洋州の諸国(タイ、ベトナム、中国)の子どもたちを対象として、全く同等の調査を行う。子どもの生育環境が子どもの生活の質や精神的健康度に及ぼす影響について、日本国内において比較するだけでなく、歴史や文化、価値観などが異なるアジアの近隣の諸国に住む子どもと比較することによって、より俯瞰的な解析を行うことが可能になる。 21年度は、調査内容の検討と質問紙の作成を行い、1回目の質問紙調査を実施した。質問紙は、研究参加国(タイ、ベトナム、中国)各国の言語に翻訳し、各国内で生活環境の異なる2ないし3地域ずつを選定して実施した。日本国内での調査は、いずれも保育園の協力を得て実施しており、熊本県8園、東京都23区内13園、東京都市部3園、札幌市12園を通して、5歳児クラスに在籍する子どもの保護者700人あまりを対象に質問紙を配布・回収した。 日本、中国、タイでは質問紙の回収をほぼ終えており、ベトナムでも調査実施中である。日本と中国では、質問紙回答内容のデータベース化(入力)作業に入っており、ベトナムでの調査が完了し次第、タイ、ベトナムの質問紙を日本に回収し、データ入力を行う予定である。
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