Research Abstract |
代表者と分担者は海外研究者(医学出身と工学出身)と国内研究者(院生を含む)の協力を得て,アジア、アメリカなどの地域への現地訪問および通信調査などの手段を用いて,(1)海外での認知症調査研究,(2)認知症診断技術の国際基準の提案,(3)認知症社会対策の提言に関する調査を行った.本研究の調査研究では,中国(北京大学、中国医科大学、上海交通大学など),米国(Sun Health Research Institute、Arizona State Universityなど),韓国(KAISTなど)などの研究機関と連絡を取り,調査研究を行った. 平成21年度の調査研究では,(a)認知科学的手法による早期診断技術,(b)脳波・径頭蓋磁気刺激による波形診断技術,(c)医用画像による画像診断技術の3課題に対して,研究代表者と分担者を中心に研究協力者を加えたグループを編成し,調査研究を行った.具体的には,(a)で視覚刺激,聴覚刺激,触覚刺激に対する健康高齢者と認知症患者の違いについての調査,(b)で刺激呈示時の脳波について調べた研究結果,診断例の調査,(c)ではfMRIなどの脳画像を用いた認知症早期診断技術に関する調査をそれぞれ行った.得られた調査研究結果をまとめ,一部については岡山大学医学部で臨床実験を行い,診断手法の有効性について見当を行っているところである.得られた研究成果は認知症病理メカニズムの解明、認知症早期診断国際基準への提案に必要となる関連データを提供する。 本年度の調査,実験において明らかになった問題点,研究項目については,平成22年度以降に実施する第2回調査研究において引き続き進行する.
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