2010 Fiscal Year Annual Research Report
パプアニューギニアで最適住民参加型未舗装道整備でのコミュニティ活性化に関する研究
Project/Area Number |
21404006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木村 亮 京都大学, 工学研究科, 教授 (30177927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸田 潔 京都大学, 工学研究科, 准教授 (20243066)
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Keywords | 未舗装道路 / 住民参加型道路整備 / 土のう / 橋台補強対策 |
Research Abstract |
平成22年度は,3回の現地調査を実施した. 第1回調査(5月)では,昨年度の研究活動で選定した州の中の,整備対象道路の調査を行った.パプアニューギニア道路省と州政府が重要路線として選定した道路(4路線,各路線全長は約10km)を調査し,沿道にある社会サービス施設(コミュニティセンター,保健所,教会,学校,マーケットなど)を把握した.道路整備による社会開発効果が期待されること,沿線部族の構成とコミュニティの組織化の状況から住民参加による道路整備活動が実施可能であることを検証した. 第2回調査(6月)では,サザンハイランド州,エンガ州の4路線の道路整備計画の再検討を行い,最終設計とした.対象地域の行政官と道路省技官の協力のもと,道路沿線クラン(部族)ごとに施工対象範囲と施工内容を設定し作業を開始した.道路整備の住民組織への裨益効果と,持続した維持管理に向けた対策について今後検証を進める. 第3回調査(1月)では,住民による盤下げ,排水溝整備が進んでいることが確認された.そこで,「土のう」を利用した橋台補強対策工を実施した.橋台外縁部の「土のう」には中詰材に貧配合のセメント混合処理を行った.袋材3が破断しても中詰材がセメント作用で硬化しており補強効果が持続される.橋桁には交通荷重,径間距離をふまえ直径40cmの丸太が近隣の森林より伐採され人力で架設箇所まで運搬された. 2010年度の研究成果をまとめる. ・サザンハイランド州,エンガ州の4路線(1路線の全長は約10km)の山間部道路の補修計画を立案した.現地特有の部族意識を踏まえた住民参加型道路整備実施体制を確立し,施工を開始した. ・ウェストハイランド州の山間部コミュニティを選定し,コミュニティの組織力を活かした坂部補修計画を立案し,実施した. ・「土のう」を利用した橋台かさ上げ補強工を検討し,実施した.
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Research Products
(2 results)