2011 Fiscal Year Annual Research Report
地熱発電の持続可能性向上手法の海外フィールドへの適用
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21404018
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤光 康宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10264095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 潤 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (40315114)
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Keywords | 地熱 / 再生可能エネルギー / 持続可能性 / 相対重力計 / 絶対重力計 / ハイブリッド重力測定 / 測地 |
Research Abstract |
今年度は、まずこれまで繰り返し精密重力測定が継続されている大分県滝上地熱発電所地域において、平成23年度にアップグレードされた相対重力計と、別件で総合地球環境学研究所より借り受けている可搬型絶対重力計を用いて、両者を組み合わせたハイブリッド重力測定を試みた。対象地域に設定した29点の精密重力測定点中の5か所で可搬型相対重力計による重力測定を実施し、それらの点を基準にして残りの測定点を相対重力計により測定した。その結果、基準点の重力値の時間変動の問題が解決されただけでなく、測定値の精度が向上し測定時間が短縮できた。同地域は平成23年度の結果に引き続き、重力値が時間と共に微増の傾向にあり、地熱流体の周辺からの酒養が推定された。 次に平成23年7月に、インドネシア大学及びインドネシア・ジャワ島のカモジャン地熱発電所を運転するPertamina Geothermal Energy社と合同で、同地域の3回目の重力測定を実施した。しかしながら、今年度はカウンターパートとの日程調整が難航し測定期間が短かったことと、現地において可搬型絶対重力計の動作が不安定になったことから、数点の測定点における絶対重力値の測定のみを実施した。これらの測定値は、現在不安定な動作による測定値上の誤差を補正する手法の検討を進めている。 さらに、平成24年2月から3月にかけて、アップグレードされた相対重力計を用いて、ニュージーランドの研究機関であるGNS Science及びニュージーランド北島中央部のオハアキ地熱発電所を運転するContact Energy社と合同で、同地域の2回目の精密重力測定を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大分県滝上地域、インドネシア・カモジャン地域、ニュージーランド・オハアキ地域、それぞれについて2回以上の繰り返し精密重力測定が実施できたため、最低限の経年変化を見ることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度が最終年度となる本研究課題は、引き続き滝上地域、カモジャン地域、オハアキ地域にて繰り返し精密重力測定を実施する。しかしながら、可搬型絶対重力計の所有者である総合地球環境学研究所の平成24年度のスケジュールにより可搬型絶対重力計が使用できず、ハイブリッド重力測定ができない可能性がある。その揚合は、これまで得られたデータから重力変動が充分に小さい測定点を探し出して基準点とし、相対重力計を用いた測定を実施する。
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Research Products
(11 results)