2012 Fiscal Year Annual Research Report
地熱発電の持続可能性向上手法の海外フィールドへの適用
Project/Area Number |
21404018
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤光 康宏 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10264095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 潤 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40315114)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 地熱 / 貯留層 / 再生可能エネルギー / 持続可能性 / 相対重力計 / 絶対重力計 / ハイブリッド重力測定 / 測地 |
Research Abstract |
今年度は、九州大学伊都キャンパス及び大分県滝上地熱発電所地域において、平成23年度にアップグレードされた相対重力計と、別件で総合地球環境学研究所より借り受けている可搬型絶対重力計を用いて、両者を組み合わせたハイブリッド方式繰り返し精密重力測定を継続し、同手法の現地適用性を確認した。 また海外における重力測定は、計画通りニュージーランド・オハアキ地熱発電所地域のみであり、最終年度であることから、年度末に近い過去2回の測定時期(平成22年12月、平成24年2~3月)より早い平成24年9月に、相対重力計を用いて実施した。発電所の生産・還元による地熱貯留層内の見掛け密度の変化以外に重力値に影響を与える要因としては、観測点の標高変化、降雨浸透、浅層地下水位の季節変化、の3つが考えられる。オハアキ地熱発電所を運転するContact Energy社から提供を受けたデータを元にこれら3つの影響を除去した結果、第1回測定から第2回測定までの期間、第2回から第3回までの期間ともに、この地域の北西部と南東部に重力の減少傾向が見られた。 上記3つの影響を除去した後の重力変化を地熱貯留層内の見掛け密度変化(主として地熱流体の気相と液相の相変化)によるものと仮定して、モデル計算により、観測された重力変動量から地下の密度変化を推定した。モデル計算では、オハアキ地熱発電所地域の地熱貯留層が存在する深度500~560mの範囲を一辺30mの立方体に分割し、同地域の地熱貯留層の平均的な温度の液相の熱水の密度と平均的な空隙率から算出される見掛け密度変化を各ブロックに試行錯誤的に割り振って地表における重力変化を算出し、観測結果との比較を行った。その結果、モデル計算は観測された重力変動の傾向を表現していることが判明し、本研究で実施した繰り返し精密重力測定が海外の地熱地域でも有効であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)