2009 Fiscal Year Annual Research Report
中央アジアにおける文化人類学的観点から見たヒト常在菌の遺伝子型調査
Project/Area Number |
21405002
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田中 玲子 Chiba University, 真菌医学研究センター, 助教 (60143319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢口 貴志 千葉大学, 真菌医学研究センター, 准教授 (60361440)
堀江 義一 千葉県立中央博物館, 上席研究員 (40092093)
神戸 俊夫 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50093018)
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Keywords | 遺伝子 / カンジダ / 民族移動 / AIDS / 薬剤感受性 |
Research Abstract |
海外での調査を開始するにあたって,調査対象地域の地域情報の収集を分担者の堀江が担当し,資料調査を開始した.また,ISHAM2009(Satellite in Beijing,5月29日~6月3日北京滞在)に出席し中国研究者との討論により,当地の情報収集を行った.また,北京大学医学部の李教授に本課題の試料収集についての協力を要請し,快諾を得た.調査の準備として,野外での試料採取法の検討を行い,必要装備品を準備した.分担者の神戸は,採取後のサンプル処理に関する方法の検討と比較対照として日本国内で分離された株について解析を開始した.当初の計画では9月中旬より10日間程度の試料採取旅行を計画していたが,7月に発生した現地暴動事件のため,渡航を見合わせた.その後,渡航再開の見通しが立たないために,北京大学医学部李教授を介して現地と連絡を取り,現地協力者(パリダ アブリズ助教授)が現地で採取した菌株を北京大学まで運び,日本からも代表者(田中)と分担者の矢口が北京大学へ受け取りに行った.そこでは今後の試料採取計画等の討議も合わせて行った. 一方,エイズ患者由来の株については,既にこちらの手元に株があったので,薬剤感受性試験を中心に解析を行った.その結果は,ウイグル人のエイズ患者由来のカンジダアルビカンスは,その他の地域の株よりフルコナゾール耐性株の出現頻度が高い傾向であった.その内容について,日本医真菌学会雑誌へ投稿し,掲載可能な内容であるとの結果を得ている.
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