2009 Fiscal Year Annual Research Report
すり身加工技術導入による人為的移入魚種の持続的利用と生態系保全の基盤形成
Project/Area Number |
21405003
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
久保田 賢 Kochi University, 教育研究部・総合科学系, 准教授 (00314980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 耕作 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 教授 (20200587)
大谷 和弘 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 教授 (20203820)
中村 洋平 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 助教 (60530483)
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Keywords | ヒレナマズ / 世界自然遺産 / 食料利用 / キューバ |
Research Abstract |
平成21年度の計画では,日本とは著しく異なる社会システムを持つキューバにおける研究活動の実施体制の構築を目指した。平成21年7月に渡航して,現地調査や関連機関への計画の説明から始める予定であったが,隣国のメキシコで発生した新型インフルエンザに対する警戒態勢が激かれていたことから,平成21年11月に渡航が延期された。 ヒレナマズの食用利用ならびZapata湿地に生息するヒレナマズを中心とした魚類の生態・資源量の調査を実施するに当たり,研究実施者が所属する高知大学総合研究系黒潮圏総合科学部門が部局間協定を結んでいるハバナ大学海洋研究所,平成21年度に漁業省を併合した国内食糧省ならびにZapata湿地の管理を実施しているCITMAといった関連機関に対して研究目的や実施にあたっての予備的調査を実施した。 ハバナ大学海洋研究所においては,Zapata湿地のヒレナマズの捕獲を通じた魚肉の発展的利用を目指す本プロジェクトとは組織の目的が異なるが,生息する固有種であるキューバンガーの生態を知ることは不可欠であるという理由で情報提供等の協力が得られることとなった。CITMAでは,プロジェクトの説明とともにヒレナマズ漁獲の現状についてヒアリングを行なった。乾季と雨季との差が激しく多い時には20tに上ることもあるが,1t程度にとどまる時期もある。広く生息するようになった数年間で漁獲量は増加しているが,情報の蓄積や漁獲方法の工夫などの要因もあると予想され,資源量の増加によるものかどうかは不明である。以上のような状況を踏まえて国内食料省と情報交換を行なった。Zapata湿地に加え小規模ダム湖等に繁殖しているヒレナマズの食料利用については,国内食料省としても重要視していることから,その生態,漁獲や加工法等に関して広く情報交換したいとの意向を知ることができた。
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Research Products
(1 results)