2011 Fiscal Year Annual Research Report
植物鉱化ゴミ化石を中心としたチリパタゴニアにおける南極関連植物相成立史の解明
Project/Area Number |
21405012
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
西田 治文 中央大学, 理工学部, 教授 (70156082)
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Keywords | 古植物学 / 化石 / 環境変遷 / 植物地理 / ゴンドワナ / 進化 / 南極 / 国際情報交換 チリ |
Research Abstract |
平成24年度は、計画遂行最終年度であった平成23年度に研究代表者の病気入院があったため、その実施を途中で次年度に繰り越した。24年度は以下の現地調査を中心にまとめを行なった。 1)平成21、22年度の調査地であったチリのコンセプシオン州コチョルゲにおいて、平成22年度の現地調査で研究協力者らが新たに発見した古第三紀の珪化泥炭産地の位置と産状を再確認した。これは、研究代表者が平成22年度に単独で南極半島の調査に参加しており、現地の確認ができなかったためである。コチョルゲは平成21年2月のチリ地震と津波の被災地であり、化石を産出する海岸が隆起し露頭も変化したために、22年度の調査における新発見にもつながった。これまで大部分が海底にあった後期白亜紀キリキナ層が隆起して多量の化石採集が可能になったことも確認し、今後の新たな研究継続の必要性が高まった。なお、本計画による採集物のうち、鉱化化石の研究は研究代表者が平成23年度から開始した科研費基盤研究Cにより実施している。 2)チリ国立自然史博物館、チリ大学理学部、チリ南極研究所において現地研究者と会見し、本計画のまとめと将来計画について相談し、パタゴニアと南極地域において共同研究を継続することで合意した。また、在チリ日本大使に研究経過を報告するとともに、南極半島における国際研究協力体制整備について要請した。 昭和54年度から本格的に始まったチリの植物化石研究では、記載した新種のタイプ標本はチリ国立自然史博物館に収蔵することになっている。今回、昭和61年に当時の棚井敏雅北海道大学教授が記載したナンキョクブナ属の新種Nothofagus fuegoensisのタイプ標本を持参し、同博物館訪問時に寄贈した。旧年の成果であるが、採集標本の研究には長期を要するため、両国間の研究協力を継続する上で、今後の海外調査でも同様の留意が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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