2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジア熱帯域、特にタイにおける「スクロース・ワールド」構成メンバーの調査研究
Project/Area Number |
21405020
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 淳夫 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (90186312)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ショ糖 / 分泌 / 生物間相互作用 |
Research Abstract |
植物が光合成で作る同化澱粉は、ショ糖に転換される。植物はショ糖を色々な組織から分泌し、環境生物(微生物や昆虫)とクロストークするが、最近に膨大な量であることが分った(この系を「スクロース・ワールド」と仮称)。本研究の目的は、スクロース・ワールドのメンバー(環境生物と酵素)を太陽光が豊富で光合成が盛んであるタイで調査し、最終的に応用研究に発展させることである。計画は順調に進行しており、本年度の成果を述べる。 「ショ糖→多糖」合成: 1)多数の多糖合成細菌の取得、多糖の精製・構造解析および多糖合成酵素の性質解析:多糖合成能が強い菌株を得るため、菌株スクリーニングを今年度も行い、高合成能を有する菌種を得た。多糖を高生産させ、構造決定を行ったところ、グルカンの高生産株が得られた。 「多糖→二次転換体」の系: 2)二次転換菌・二次転換酵素・オリゴ糖の取得と解析:二次転換菌(グルカンの分解菌など)から二次転換反応を触媒する酵素の精製・性質解析を行い、二次転換体(オリゴ糖)を大量生産・精製・構造決定を行った。その結果、デキストランの分解物が得られた。分解にデキストラナーゼの関与が推定された。 「二次転換体→三次転換体」の系: 3)三次転換菌・三次転換酵素・オリゴ糖の取得と解析:2)項で大量調製した二次転換体(特にデキストランの分解物)を三次転換菌の単離に用いて、酵素とオリゴ糖(三次転換体)の精製操作を2)項に準じて行った。その結果、デキストランの分解物から長鎖のオリゴ糖を与える酵素活性を見出した。 花バチとミツアリ: 4)密のオリゴ糖の構造決定および酵素の取得:標的昆虫の蜜にあるオリゴ糖の精製・構造決定および酵素の精製・性質解析を行った。得られた蜜が少量であり、部分精製に止まったが、ミツバチの蜂蜜酵素と酷似した。オリゴ糖はエルロースと推定できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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