2011 Fiscal Year Annual Research Report
レアメタル汚染の浄化と資源回収システムの開発を目指した新規金属代謝微生物の探索
Project/Area Number |
21405038
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川本 純 京都大学, 化学研究所, 助教 (90511238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 教授 (70243087)
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Keywords | 微生物機能 / 環境浄化 / 金属呼吸 |
Research Abstract |
異化的金属還元を有する特殊環境微生物 Shewanella livingstonensis Ac10 は多様な金属酸化物を呼吸の最終電子受容体として利用可能であり、金属汚染土壌の浄化や汚染土壌からの金属の回収に応用することが期待される微生物である。クエン酸鉄(三価)存在下で本菌はリン酸選チャンネルタンパク質である PhoE を誘導生産する。三価鉄による PhoE の誘導生産は、転写レベルで制御されており、本菌の鉄呼吸に本タンパク質が重要な機能を有することが示唆された。鉄呼吸における PhoE の生理機能を明らかにするために、PhoE 欠損株を作製し、三価鉄存在下での生育能、およに鉄還元能について解析した。その結果、phoE 遺伝子欠損株は、フマル酸を最終電子受容体としたとき、野生株と同様に生育したが、三価鉄存在下では顕著に生育能が低下することがわかった。また、休止菌体を用い、二価鉄の生成能を解析した結果、phoE 遺伝子欠損株は三価鉄の還元能が低下していた。以上の結果から、本菌の鉄呼吸において PhoE を介した三価鉄の取り込みが重要であることが示された。また、PhoE を含むタンパク質複合体が三価鉄を電子受容体とすつ鉄呼吸に関与している可能性が示唆された。 金属汚染土壌の浄化と、汚染土壌からの金属回収への応用が期待される新奇の金属代謝微生物を採取するために、2012年7月中国内モンゴル自治区ハイラル市の土壌調査を行った。低温環境での環境浄化を目指し、低温で良好に生育する低温金の探索を試みた。その結果、再現性良く4 度で良好に生育する株を 130 株獲得した。MALD-TOF MS による系統解析を行ったところ、いずれも Pseudomonas 属細菌に属する菌株であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Occurrence of bacterial membrane microdomain at the cell division site enriched in phospholipids with polyunsaturated hydrocarbon chain.2012
Author(s)
Sato, S., Kawamoto, J., Sato, S.B., Watanabe, B., Hiratake, J., Esaki, N., and Kurihara, T.
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Journal Title
Journal of Biological Chemistry
Volume: 287
Pages: 24113-21
DOI
Peer Reviewed
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