2012 Fiscal Year Annual Research Report
HBVゲノム相違を背景にした肝炎・肝癌の地理病理と病因論の展開
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21406007
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Section | 海外学術 |
Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
阿部 賢治 国立感染症研究所, 感染病理部, 主任研究官 (60130415)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | B型肝炎ウイルス(HBV) / ウイルスゲノタイプ / ウイルス変異株 / 肝癌 / 小児肝癌 / 東南アジア / ベトナム / 台湾 |
Research Abstract |
1.小児原発性肝癌の新たな症例をベトナムで3例、日本で1例検索することができた。全例の肝癌組織からPCR法にてHBV DNAが検出されたが、HCV RNAは全例陰性であった。HBV pre-S1/pre-S2のシークエンス解析から、塩基の部分欠損がpre-S2遺伝子のホットスポット領域(nt 4~57)内に全例で観察された。日本の女児例は、ゲノタイプHという日本では極めて稀なHBVに感染していた。 2.異なったHBVゲノタイプ由来の全長HBVクローンを用いて、in vitroとin vivoでの実験系を確立し、IFN- 2a or Peg-IFN- 2aに対するHBV増殖抑制効果を検討した。その結果は、ゲノタイプC, D, IがゲノタイプAとBに比してIFN感受性が悪かった。 3.臨床的に成因不明肝癌(非B非C型肝癌)と診断された125例の米国人肝癌組織から、HBV DNAが3例(2.4%)、HCV RNAが4例(3.2%)で検出できた。非B非C型肝癌例におけるoccult B/Cの存在を明らかにすることができた。注目すべきは、HCV RNA陽性例のうち2例がNASHに起因する肝癌と診断された症例だった事実である。 4.網羅的PCR法(SISPA法)を用いて、成因不明肝炎(非A非E型肝炎)患者血清から新規ウイルスの分離を試みた。検索対象となった患者血清は100例(日本人)である。SISPA法で増幅されたPCR産物をTベクターでクローニングし、得られた約1000クローンに関してシークエンスによるスクリーニングにかけた。得られた塩基配列情報をBLAST searchにかけて、データベースに登録されている既知の遺伝子情報と対比させて、分離株の遺伝的特徴を比較解析した。その結果、分離株の約50%はTTV、30%はバクテリア関連、20%はヒトゲノム関連の遺伝子断片であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Eight novel hepatitis C virus genomes reveal the changing taxonomic structure of genotype 6.2013
Author(s)
Wang H, Yuan Z, Barnes E, Yuan M, Li C, Fu Y, Xia X, Li G, Newton P, Vongsouvath M, Klenerman P, Pybus OG, Murphy D, Abe K, Lu L
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Journal Title
Journal of General Virology
Volume: 94
Pages: 76-80
DOI
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[Journal Article] HCV 6a prevalence in guangdong province had the origin from Vietnam and recent dissemination to other regions of China: Phylogeographic analyses.2012
Author(s)
Yongshui Fu, Weibing Qin, Hong Cao, Ru Xu, Yi Tan, Teng Lu, Hongren Wang, Wangxia Tong, Xia Rong, Gang Li, Manqiong Yuan, Chunhua Li, Kenji Abe, Ling Lu
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Journal Title
PLoS One
Volume: 7
Pages: e28006
DOI
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