2010 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアの噛みタバコ習慣が口腔粘膜の遺伝子メチル化異常に及ぼす影響
Project/Area Number |
21406029
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
柴田 敏之 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (50226172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧田 浩樹 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (50345790)
山下 知巳 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (80345793)
加藤 恵三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40397336)
原 明 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (10242728)
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Keywords | 東南アジア / 口腔がん / 噛タバコ / メチル化異常 |
Research Abstract |
本研究では、口腔がんの発生機序におけるDNAメチル化異常の関与を明らかとするために、噛みタバコの習慣にて白板症~口腔癌の多発する東南アジアをフィールドとして、口腔粘膜から擦過標本を採取・分析を行い、口腔粘膜のDNAメチル化異常と病変発症との関連性を検証することを目的としている。そのために、国内口腔癌で高率に検出しているp16^<INKA4>、MGMT遺伝子プロモーター領域のメチル化異常をTargetに、ベトナム、台湾を中心とする東南アジア地域で主として擦過標本の集積と国内症例を用いた擦過標本と組織標本との相関性(擦過標本の信頼性)を検討した(約100サンプルを現在までに解析)。また、口腔発がんモデルであるラット4NQO舌がんモデルでの類似性を検証している。 これまでの成果: 1. 擦過標本と組織標本間の相関性については、擦過標本でDNAが採取されたものでは、ほぼ組織標本と同じp16^<INKA4>、MGMT遺伝子プロモーター領域のメチル化異常が検出され、擦過標本の信頼性が確認された。これにより、非侵襲的に検体を得ることが出来、この成果を高雄医科大学(台湾)において講演し研究協力への理解を図った。 2. 口腔発がんモデルであるラット4NQO舌がんモデルにおいて、p16^<INKA4>、MGMT遺伝子プロモーター領域のメチル化異常が、当初予想していた早期ではなく遅い時期(病理学的に組織変化が観察され始める時期に観察された(第69回日本がん学会発表)。 3. 口腔がん患者の血清中のメチル化異常DNA断片を検索した所、p16メチル化異常を観察する原発組織16例中の患者血清で13例において同様のメチル化異常が検出された。
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Research Products
(4 results)