2011 Fiscal Year Annual Research Report
計算機相互結合網に適したグラフ構造の構成と解析及びその応用
Project/Area Number |
21500003
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
柴田 幸夫 群馬大学, 名誉教授 (80008531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 徹 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40361042)
大澤 新吾 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30241863)
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Keywords | 有向グラフ / 局所トーナメント / 支配集合問題 / 次数集合 / グラフの次数列 / 相互結合網 |
Research Abstract |
学会報告の順に従って、説明する。 1.有向グラフ(ダイグラフ)の支配集合についての研究を行った.支配集合問題とは,ネットワーク上の各ノードが隣りあうノードからサービスを受けることができるように,ネットワーク上へ資源を配置することと対応する.有向グラフの双方向支配集合という問題は,これまであまり研究されていない比較的新しい問題である.その中で,対象をラウンドダイグラフと呼ばれるグラフへ限定し,その最適な支配集合を求める効率的なアルゴリズムを設計し,その成果を発表することができた.その後,頂点が重みを持つラウンドダイグラフでの最小重み双方向支配集合を求めるアルゴリズムへ拡張した.この成果は論文としてまとめ,現在投稿中である. 2.次数集合についての研究を行った.グラフの次数とは,頂点に接続する辺の数であり,それらを並べた数列は次数列として定義される.グラフが与えられたとき,次数列はすぐに決定されるが,非負整数の数列が与えられたとき,その数列がグラフをもつかどうかは調べる必要がある.次数集合とは,非負整数の集合を与えたとき,集合の要素である数を次数とする頂点のグラフが存在するときをいう.すべての非負整数の集合は,次数集合であることは知られている.しかし,頂点数を最小に限定しても,複数のグラフが存在する.本研究では,頂点数を最小に限定したとき,すべての次数列を生成する方法を与えた.特に,集合の要素数が3以下のとき,すべての次数列を簡単に与えることができる.集合の要素数が4以上のときは,次数列となる候補の数の上界を与えた.現在,この成果を論文とするべく,準備中である.
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