2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500022
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山本 慎 中央大学, 理工学部, 教授 (10158305)
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Keywords | 結び目 / 絡み目 / 位相不変量 / Jones多項式 / 計算量 / アルゴリズム |
Research Abstract |
結び目および絡み目の理論では結び目や絡み目を分類するために,また特徴付けを行うために多くの位相不変量が定義され,研究されている, 本研究は結び目理論と計算量理論との融合問題を解決することが主たる研究目的である.この目的を達成するために,位相幾何学の専門家と計算機科学の専門家が協力するという特色をもつものとして研究遂行を計画し,谷聖一,原正雄を研究分担者とし,平成21年度と平成22年度は,山本と原正雄が位相幾何学の側面からの研究を担当し,また谷聖一と山本が計算機科学の側面からの研究を主に担当し,さらに,数値解析の研究の実績をもつ山本が大学院生とアルゴリズムの計算機への実装,計算機実験を担当した.しかし,平成23年度は,谷聖一,原正雄が在外研究期間であったため,本研究は山本慎が行うこととした. 平成23年度は本研究の締めくくりの年度であり,これまでに得られている位相幾何学的な結果を精査した.本研究では,ある種の位相不変量を絡み目の重要なクラスについて,コンピュータを使用して実際に大量に計算し,そこから位相不変量の新しい性質を見出すことを試みた.それにより,結び目型が異なるがJones多項式が等しい交代pretzel結び目の組が存在し,そのような組は無限個存在することを証明した.これは,原正雄との共同研究である.
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