2010 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高信頼・高可用かつ低消費電力型の汎用自律分散処理システムの実現
Project/Area Number |
21500041
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
甲斐 宗徳 成蹊大学, 理工学部, 教授 (40194659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗林 伸一 成蹊大学, 理工学部, 教授 (30384655)
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Keywords | モバイルエージェント / 強マイグレーション / 自律型分散処理 / ヘテロジニアスグリッド環境 / 自動負荷分散 / ネットワーククオリティ制御 / 低消費電力型システム |
Research Abstract |
1. 強マイグレーションに基づくモバイルエージェントの実現(主に研究代表者が担当) JavaVMが動作する複数のPCがネットワーク接続されたヘテロジニアスな処理環境では、あるクラスのインスタンスをPC間で移動可能にすることで様々なメリットが考えられる。本年度は多階層型クラスローダと特別なオブジェクトストリームおよび転送オブジェクトのディスパッチ機構を通常のJavaVM上に実装することにより、動的に未知クラスを認識して実行できる機構を新しく実現した。 2. マルチグリッド環境の構築(主に研究分担者が担当) (1) 想定以上の資源要求が発生するふくそう状態においてもモバイルエージェントが計算資源とネットワーク資源の両方を同時に有効利用する方式として、ふくそう資源に対する要求資源量だけを小さくしてふくそうを緩和する方式と資源に空きが出るまで待たせる方式を取り上げ、それぞれの適用領域を明らかにした。 (2) サービス種別数の増加ならびにサービス種別間の発生要求数アンバランスという条件を新たに加え、計算資源とネットワーク資源の両方を同時に利用するモバイルエージェントに対する公平な最適資源割り当て方式を明らかにした。 3. 強マイグレーションモバイルエージェントに基づく自律分散処理システムプラットフォームの実現(研究代表者と研究分担者が担当) (1) 負荷の配分量や通信オーバヘッドの削減を考慮しつつ全体的な処理時間を短縮する最適化問題を解くための基本アルゴリズムを設計し、実装評価を行った。 (2) 計算資源とネットワーク資源に加え、利用可能な電力容量も考慮した動的資源集約方式を新たに提案し、基本的な資源集約指針を明らかにした。
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