2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型ユビキタス通信に向けたハードウェア暗号の二重化とVLSI実装
Project/Area Number |
21500048
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
深瀬 政秋 Hirosaki University, 大学院・理工学研究科, 教授 (10125643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 友暁 弘前大学, 総合情報処理センター, 准教授 (00336992)
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Keywords | 次世代IT / ユビキタス / 暗号 / ハードウェア / VLSI |
Research Abstract |
平成21年度は、まず第1に、我々が開発した高速省電力型ハードウェア暗号方式RAC(random addressing clyptography)の暗号強度を補完するデータ秘匿方式を開発した。開発内容は、データ秘匿関数の構築とアルゴリズム化、更に、データと制御信号の双方に留意したハードウェアとして、HIDU(hidable data unit)の設計である。一方、HIDUの設計と平行してVLSI設計環境の整備を行った。その上で、HIDUをストリームサイファーエンジンへ組み込んだ。この構造は通常型パイプラインで平成22年度に予定しているウェーブ化の基礎となる。 以上の二重化ハードウェア暗号の構築とプロセッサ実装に関する実施内容の意義は、マルチメディアデータに対して、実用的に十分な強度のハードウェア暗号で過渡的なセキュリティを確保することである。ハードウェア暗号組込み型であるため、ストリームサイファーエンジンは極めて省電力である。これらの特質はアドホックネットワークで重要なことである。アドホックネットワークは、簡易さ、コストパフォーマンス、災害時の機能性、移動型地域サービスへの応用等の利点を兼ね備えることから、次世代型ユビキタス通信の要素技術のひとつである。しかし、アドホックネットワークは定常的なネットワーク基盤に依存しないことから、情報流出対策が課題であった、ネットワークの形成は一時的であることから理想的な暗号強度を必ずしも要求されないので、ストリームサイファーエンジンは最適である。
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