2010 Fiscal Year Annual Research Report
ループパスの実行時挙動に基づいた並列化を行う動的最適化システムの研究
Project/Area Number |
21500050
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
馬場 敬信 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (70092616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 隆史 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (90334078)
大津 金光 宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (00292574)
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Keywords | 計算機システム / 超高速情報処理 / ハイパフォーマンス・コンピューティング |
Research Abstract |
本研究の基本的な目的は、頻繁に実行されるループにおいて実行の8割以上がわずか上位1~2本のパス(以下、ホットパス)によって占められることに着目して、2本のパスに限定した投機的実行を目指すものである。このためまずホットな2パスに限定した投機的マルチスレッド実行モデルを確立し、このモデルに基づくパスベース投機コード生成技術と実行のためのアーキテクチャ技術を確立する。さらに、実行中にホットパスが変動することから、この変動を把握し、コード生成・最適化に反映して実行を継続し、極限までの高性能化を達成することを最終的な目的としている。 この目的達成のために、平成22年度に実施した研究の成果は、以下に要約される。 (1)パスベース投機コードの生成技術の検討検出したパスに沿って投機コードを生成、最適化する技術を検討し、逐次コードから投機的マルチスレッドコードへのトランスレータを試作するとともに、調整を進めている。 (2)投機的マルチスレッドアーキテクチャの確立生成した投機的マルチスレッドコードの実行を模擬するシミュレータを試作し、調整を進めている。 (3)動的な投機戦略アルゴリズムの検討ベンチマークプログラムを使用してホットパスが実行時に変動する様子を調べ、これを踏まえて投機戦略アルゴリズムについて検討した。 (4)(1)~(3)を統合した動的最適化システムの検討パスの偏りに応じた動的最適化を行う動的最適化システムについて検討し、性能向上について見積もりを行った。
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