2011 Fiscal Year Annual Research Report
効率と省電力を考慮したアドホックネットワーク用適応型ルーティングプロトコル
Project/Area Number |
21500067
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小山 明夫 山形大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60315679)
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Keywords | アドホックネットワーク / ルーティング / プロトコル / 省電力 / ネットワーク / ゾーン型 / 制御パケット |
Research Abstract |
本研究では,モバイルアドホックネットワークのための効率と省電力を考慮した新しいルーティングプロトコルを考案し評価することを目的としている.効率と省電力を実現するには,ノード情報を伝達する制御パケットの量を極力削減することやネットワーク規模に適応したルーティングを行うことが重要な課題となっている,このような目的のもと今年度は,22年度に考案したプロトコルの改良および改良プロトコルをシミュレーションにより評価した.また,プロトコルの基礎となる部分を実機に実装し評価実験を行った。さらに実機に実装したパケットの流れを昨年度開発した可視化システムによって確認した. プロトコルの改良では,昨年度考案したプロトコルは,どのようなネットワーク規模でもゾーン半径が同じであったためネットワーク規模に適応したルーティングを行うことはできなかった.本年度はネットワーク規模やトラピックを基に最適ゾーン半径を導出し,ゾーン半径を動的に変化させて常に最適なゾーン半径でルーティングを行うことのできるプロトコルを考案した.シミュレーションによる評価の結果,制御パケットの削減や消費電力の削減さらに伝送成功率やスループット特性などを改善できることを確認した.このような評価指標を改善できたことは,アドホックネットワークのルーティングプロトコルの研究では,非常に重要なことであり意義のあることである. また,モバイルPCなどのモバイル端末を用いて,本プロトコルの基本的な部分を実装し実験を行った.22年度も同様のシステムを開発したがノードの移動には対応できなかったので今年度はノードの移動に対応できるシステムに改良してノードを移動させながら実験を行った.その結果,本プロトコルはノード移動時でも従来手法のZRPと比較して,制御パケット量を削減でき,伝送成功率やスループット特性が優れていることを示した.これによりシミュレーションと実機実験の両方で本プロトコルの有効性を検証した. さらに昨年度開発した可視化システムを用いて,実際にネットワーク上に流れるパケットを視覚的に確認した。
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Research Products
(8 results)