2011 Fiscal Year Annual Research Report
車両通信システムのための条件ベースの情報転送方式の研究
Project/Area Number |
21500079
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
重野 寛 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (30306881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 謙一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80118926)
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Keywords | ITS / 車車間通信 / 条件ベース / 優先走行通知 / 車車間通信 |
Research Abstract |
平成23年度は、コンディションベースのパケット転送手法について継続して研究を進めた。緊急車両の優先走行通知では、優先走行車両の走行経路上に位置する車両にその情報を予め通知する。しかし、将来、緊急車両と遭遇する車両を予測して、そのような車両を指定して通信をすることは難しい。遭遇する車両を予測することなしに、このようなアプリケーションを実現する方法として、フラッディングやGeocastによる通信が考えられるが、情報伝搬の地理的な領域を適切に決めることは難しく、効率的な情報散布が難しい。 そこで本研究では、交差点でのパケット伝搬を考慮するとともに、受信車両が優先車両との遭遇推定を行うことでパケット中継の実施を自律的に判断することで情報散布範囲を制御する条件ベースのフラッディング手法Condition Based Flooding(CB-Flooding)を提案した。本提案手法では、通常はGreedyForwardingにより中継車両を制限し、交差点では交差点近傍の車両がパケット中継をすることで全道路セグメントにパケットを伝搬させる。加えて、緊急車両の走行予定経路外でパケットを受信した車両は、周辺の交通状況から緊急車両と遭遇の有無を推定し、遭遇すると判断された場合のみパケットを中継する。 提案のCB-Floodingを評価するために、都市部を想定したシミュレーションを実装し、シミュレーション実験による評価を行った。提案方式を既存のフラッディング手法を組み合わせた手法と比較し、特に総パケット送信数とパケット散布率の観点から、本提案の有効性を確認した。
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Research Products
(7 results)