2011 Fiscal Year Annual Research Report
ピア・ツー・ピア・グリッド用並列データ転送に関する研究
Project/Area Number |
21500083
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中里 秀則 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30329156)
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Keywords | ネットワークコンピューティング / 情報ネットワーク / ネットワーク・LAN |
Research Abstract |
今年度は、特に並列転送おける投機的ファイル転送、TCP輻輳制御アルゴリズムについて検討を行った。 役機的なファイル転送を実施するために、ピア・ツー・ピア グリッドジステムを構成するコンピュータ(ピア)の内、当該ジョブの処理に参加しないピアを「ヘルパーピア」としてデータ転送に参加させることによって、転送速度を向上させる。この時に参加させるヘルパーピアの数は、ダウンロードを行うピアが全体で必要とする帯域にマッチする時に最適となる。この結果により、投機的なファイル転送方法については、ほぼその使用方法については、検討が完了した。 ファイル転送を行う場合、その転送を確実なものにするためにTCPを使うが、TCPには広帯域高遅延の環境では転送速度が上がらないという問題がある。この問題を乗り越えるため、GridFTPでは一組のpeer間に複数のTCPコネクションを設定してファイル転送を行う。しかしGridFTPでは、個々のコネクションを独立してフロー制御を行うため、すべてのコネクションに脈動が起こり、利用可能帯域を有効に使うことができない。そこで、複数コネクション間で連携を取ることにより、脈動の影響を抑え、有効に帯域を利用する方法を提案した。特に、TCPにおけるフロー制御アルゴリズムとして、通常使われているTCP Renoを基にした方法ではなく、パケット損失とともに遅延時間も使ったフロー制御であるTCP Westwoodを基に、複数のTCPコネクションを連携させる方法を提案した。提案手法によって、パケット損失を増加させること無く、脈動の影響を抑え、スループットを向上させることに成功した 以上の他に、データソースで符号化を行って冗長化することにより、帯域的にボトルネックとなるネットワークリンクを効率的に使う方法についても検討を行い、効率的なソース符号化方法を提案した。
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Research Products
(3 results)