2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500085
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山田 喬彦 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (00268161)
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Keywords | 移動通信 / マイクロセル / マルチメディア / 高速移動支援 / ポーリング型通信 / 連結セル / 論理マクロセル / 統合移動通信網 |
Research Abstract |
本年は計画に従い、仮想単一セルとマイクロセルの協調による無線資源の大量利用化技術を中心に検討を進めた。基本構想は道路沿いにはマイクロセルを配置し、仮想単一セル制御を行ってマクロセルよりも強固なハンドオーバー不連続対策を実現し、マクロセルに代わるマイクロセルの大量資源利用性の活用である。本年度の進展は主要道路沿いのマイクロセルと広域をカバーするマクロセルの協調性の実現である。道路沿い移動体は高速移動端末を含めすべてマイクロセルに収容する制御法を示し、その効果を評価した。可能性のある対案を比較した。結論として、マイクロセルもマクロセルも共通な繰り返し無線資源を利用する。マイクロセルはポーリング形式を用いており、どの端末に対しても、転送サイクル毎にポーリングが発せられ、また接続中の端末が無くても接続開始端末を求めてコンテンション開始を指示するアノニマスポーリングが発せられる。したがってポーリングにマイクロセル識別情報が入っておれば高頻度でポーリングが発せられるのでマイクロセル領域内に端末が位置することは各端末は容易に認識できる。このようにしてマクロセル有効領域内でもマイクロセルへの通信を優先することができる。ただし、マクロセルとマイクロセルが独立に配置されるため、両者の競合を防ぐ必要がある。対策として資源繰り返しには2種のタイプを設定する。1種は単純な繰り返しセルであり、他の1種はマクロセル境界に配置されるマイクロセル用の繰り返しセルである。両者合わせたセル数が繰り返しセルとなり、繰り返し単位の増大を招くが、マクロセルに内在されるマイクロセルは他のマクロセルが利用する資源を利用できることと、マクロセル境界領域に必要な繰り返しセル数は少数で済む。各種条件によって性能向上率はばらつくが、1マクロセル(セル径10km程度)に100個程度のマイクロセル(セル径100m程度)を配置するとマクロセルのみの従来の方式に対して70倍程度の性能向上となる。
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